リリー、きみのはいたため息が
夜空に小さな雲をつくって
月の光を隠すとき
ぼくはその雲をちぎって食べてしまおう
あまい、あまい、きみのため息
リリー、きみのながしたナミダが
川を旅して
ひろい海にながれついたとき
ぼくはその海を飲みほしてしまおう
しょっぱい、しょっぱい、きみのナミダ
リリー、あついミルクセーキをいっぱいいかが?
にがい、にがい、ぼくのミルクセーキ
リリー、
きみのため息もナミダも
その唇も胸も腰も脚も
全部、全部
ぼくのものさ!
骨までしゃぶらせておくれよ
リリー!
リリー、きみの骨はきっとすっぱい
ちょっと待ってて、そこのコンビニで買ってくる
リリー、
ぼくはもう大人の男
きみはもう大人の女
わかるだろう?
さあ今夜はフライデーナイトさ
作品データ
コメント数 : 6
P V 数 : 678.2
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2024-01-11
コメント日時 2024-01-13
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:678.2
2024/11/21 20時36分38秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
※自作品にはポイントを入れられません。
現代の宗教詩でございますね。 軽みの中からに拠ってのみしか、世界像を描写出来ぬ消費型資本主義社会への皮肉と、受け取らせて頂きました。 表記「ナミダ」の居心地の悪さも面白く。 一種の被‐殖民地の哀歌と致しまして、拝読をさせて頂きました。
1コメントありがとうございます。 消費型資本主義社会への皮肉とは、自分で書いていて、お恥ずかしながらあまり考えておりませんでした。 先日、同窓会がありまして久しぶりに初恋の相手と再会したときに、ふとこの詩を書いてみたくなりました。ひどく個人的な詩です。きっと、何年経ってもあの頃の思い出というものに、支配されているのだと思います。
0この、ロマンチックな雰囲気をぶち壊す展開、好きです。ストレートにぶち壊すやり方ですね。第三連から清々しい。 そこで詩は終わるのではなく、性衝動に支配されるこの勢いと、受け手の嫌悪感から読みが加速されていく。それでも、受け手は「リリー」という名前を読む時は、ゆっくり再生されるだろうと思います。そこだけは、敬意を払うように。受け手だけが、リリーの気持ちを包み込めるように読める存在だなと、序盤のところだけを心に留めて去っていきたい、そんな風に感じた詩でした。
1一つの完成形を持った愛の詩ですね。ロマンチックもその到達も。 それが詩になると、成人の詩として読めます。こうした幸福な夜を、 そのひと時を読者に話すことで、人々は私だって、とか俺だって、 とか思って、頑張ることができると思います。
1コメントありがとうございます。 浪漫的な外側に隠された、透き通るような性衝動を描くには、まだまだ私の創作力では難しいようです。 機会があれば「リリー」目線の詩を書いてみたいと思います。
1コメントありがとうございます。 届くはずもないのですが、いつか「リリー」にこの詩が届けばなと思ったり、思わなかったりです。 成人すると、あの頃のように純粋な優しさだけではなく、いろいろなことを考えてしまいます。
1