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船場汁はいいと思った
何故日本人は言葉を嫌うようになってしまったのか? もっと言えば言葉の裏にある理屈を嫌うようになってしまったのか? 表現の自由に自ら蓋をする民族になってしまったのか? 逆に言えば、それは人と仲良くしたいという思いの現れでもある。面倒くさいと言うことでもあるけれど、どっかで面倒臭い人も受け入れたいと言う思いもあるんじゃないかな? とにかく現代日本人は、大胆な思想や発想、それを活かすアイデア。その中にある複雑な理屈や背景、そこに想いを馳せると言ったことが苦手だ。 障害者のアートのような純粋無垢なものが持て囃され、汚れや世の無情といった辛気なテーマと向き合う、そう言ったものが出てくると、それはちょっと、ということになる。 船場汁を読むと、本当になんでもない。 味噌汁を飲んでいる時の喉越しの良さ。素朴で混じり気がなく、センスの良さを感じさせる。 音楽を聴くように、言葉を愉しみたい。そういう想いが若い人にあるのならば、本当はこういう詩がいいのではないか? 私はそう感じました。 クラシックの作曲家にフォーレと言うピアノの小品を書く人がいる。 本当にのどかで地味で素朴で、その佇まいの小気味良さ、品の良さ。 そう言うものが本当に、沁みる時がある。 声に出して読む。力が自然と入る。線の細い声が、太声になる。その生命力。 神経質になりがちな世の中に必要なものだと思った。 船場汁はいいと思った。
船場汁はいいと思った ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 849.4
お気に入り数: 0
投票数 : 2
作成日時 2024-01-09
コメント日時 2024-01-25
万太郎さん、ご批評ありがとうございます。
1>atsuchan69 いい作品にシンプルに反応する。この明快さ、いいですよね。
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