雪 - B-REVIEW
新規登録
ログイン
PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



作品を
別枠表示

   

初雪、か。 古い硝子越しに見ている。 居たたまれなくて 軽く笑う、 その声が響いている。 片手を握りしめる、 爪の跡がつくほどに。 そんな日もある、 ただ独りごつ その言葉へと逃げている。 気づけば枝は白く 照り返しが眩しい。 いやに眩しくて 目を背けて振り返ると、 そこには誰もいない。 無造作に掬った雪は 何時の間にか 手のひらで融けていった。 遠い昔の蜃気楼に 縋って生きている。 自覚はある。 でも、戻れない。 雪は降っている 美しいね、 そう云ってみる。 返事は、ない。 なくてもいい。



雪 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 6
P V 数 : 763.0
お気に入り数: 0
投票数   : 1
ポイント数 : 0

作成日時 2023-12-09
コメント日時 2023-12-20
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2025/04/12現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合ポイント00
 平均値  中央値 
叙情性00
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合00
閲覧指数:763.0
2025/04/12 04時10分30秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
※自作品にはポイントを入れられません。

    作品に書かれた推薦文

雪 コメントセクション

コメント数(6)
m.tasaki
作品へ
(2023-12-10)

窓外の初雪の内に過去の思い出を観ている自分、その自分を客観的に観ているもうひとりの自分がいる。 「居たたまれなくて  軽く笑う」 それがそんな自分の分裂を表しているような気がします。 この詩を読んで、心理療法のフォーカシングを思い浮かべました。 また末尾の、 「返事は、ない。  なくてもいい。」 というところが、孤独な今の自分を受け入れている感じが出ていていいですね。

1
勉強します。ありがとうございました。いろいろと迷惑をかけました。
作品へ
(2023-12-10)

>無造作に掬った雪は >何時の間にか >手のひらで融けていった。 その雪は冷たかったですか?

1
平山 雅倫
平山 雅倫
m.tasaki さんへ
(2023-12-10)

ありがとうございます!

0
A・O・I
作品へ
(2023-12-10)

>遠い昔の蜃気楼に/縋って生きている。/自覚はある。 /でも、戻れない。 この五連目。この詩のすべてを暈しているように思える。ほんとうは雪など降っていないのではないか。縋っているだけではないか、などと深読みしてしまう。作者の本意ではないだろうけど これは初雪に憂いているようだ。情景がしんしんと書かれている。美しくある良作。

1
平山 雅倫
平山 雅倫
勉強します。ありがとうございました。いろいろと迷惑をかけました。さんへ
(2023-12-10)

冷たいと同時に、儚く消えていく姿の中に暖かみを感じている、といったところでしょうか。

0
田中恭平 new
田中恭平 new
作品へ
(2023-12-20)

おはようございます。 ぞの、初雪がふっていると。片手を強く握る、何か悔しさみたいなものと、それと諦め みたいなものがありそうですけれど、主体は常、何かそれを受け容れる、状態にある 置かれていますし、主体にとってもそれでいいと思っている。 オーソドックスな詩でありながら、且つ、滋味深い。 冬に、読んでいて、いい詩だな、と思いました。

1

B-REVIEWに参加しよう!

新規登録
ログイン

作品をSNSで紹介しよう→

投稿作品数: 2