あの烏賊が売りにだされるという
ニュースを見た
私は洗濯物を床に落とした
あの烏賊が、売っている、、、
三年前
私は何気なく
あの烏賊を買った
別に美味しそうだな、とか思わず買った
酒のつまみがとりあえず欲しかった
吟醸酒の気分だったから
吟醸酒を買い
家路に着いた
妻に
「今晩、一杯どうだ?」
と、声をかけたが
聞こえなかったようだ
吟醸酒
烏賊
吟醸酒
烏賊
止まらなかった
もしかすると
吟醸酒
烏賊 烏賊 烏賊
吟醸酒
烏賊 烏賊 烏賊 烏賊
くらいになっていたかもしれない
烏賊はこの世の理か
と、思うほどに
喰らいついた
あの時
夢中になった烏賊が
売りにだされている
こうしちゃいられねえと
私は
なぜか
ネクタイをしめた
若い人には理解出来ないかもしれない
だが
男ってのは
いい烏賊の前では
格好つけたがるのだ
大学で詩の事ばかり考える君には
理解出来ないだろう
だけど
そもそも
烏賊はそういうものだ
「あの烏賊を買ってくる」
玄関で妻に告げる
妻は泣きながら
私を抱きしめる
もしや
烏賊に嫉妬しているのか?
そんな馬鹿な。
こんな美人の妻が
烏賊に嫉妬するわけがない
料理はうまいし
細かいところに
気遣いが出来る
そんな
最高の女なのに
私は
その夜
妻を抱きました
どれだけ
私が彼女を
愛しているか
なんて
言葉では言い尽くせません
あの時
夢中になった
烏賊より
妻の事を
いとしい
と、思いました
窓を開けると
風が涼しい
もう秋か
と、妻の
無邪気な寝顔をながめながら
思いました
作品データ
コメント数 : 11
P V 数 : 868.1
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2023-10-01
コメント日時 2023-10-10
#現代詩
#ビーレビ杯不参加
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/22現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
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2024/11/22 00時18分53秒現在
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こんにちは。 この詩の烏賊は何かのメタファーなのか、それとも何でもないのか。 後半に出てくる「妻」は何を訴えているのか。 正直なところよくわかりません。 でも不思議と惹きつけられる詩です。 特に中ほどの 「大学で詩の事ばかり考える君には 理解出来ないだろう」 というところが面白いです。 また、 「私は その夜 妻を抱きました」 というところから文体が「ですます調」に変わっていますが、これは意図的にそうされたのでしょうか。 無意識に直感的にこのように書いた後で、このままでいいと判断して投稿した、そんな気がしました。 もしそうだとしたら、この詩の烏賊も特に何かのメタファーでも何でもなく、直感的に書かれたものなのでしょう。 違っていたら済みません。
0秋ですね。
0こんばんわ。 コメント、速いですね。 さすがです。 解説といいますか、一応、メタファーではなくただただ、麻薬のような蠱惑的な烏賊と、貞淑な妻がいるというだけの話です。 いろいろ考えさせてしまう詩のように解釈していただけるのは、なんだか申し訳ないなあと思ってしまいますね。 ありがたいなあ、とも思ってもいるのですが。 いつもコメントしていただきありがとうございます。
0すずしい、、、
0こんばんは。 これは精読が必要ですね。非常にわかる部分とわからない部分があって いや、安易、わかっては違うのだろうと、今、思い、情緒溢れる読後感に身を委ねています。
0あの烏賊のことは誰もが当たり前に知っていて、もしかして知らないのは自分だけなのでは、という気がしてきました。 あの烏賊が気になる……!
0某掲示板ではレスありがとうございます。怒られそうだからレスレス出来んかった。日本現代詩人会前回入選が何言ってんだいって返そうと思ったんですが。。 あなたの詩にはとてつもない美学を感じます。懐かしいというか何か昔のヒーローが帰ってきた、みたいな、花があります。素敵です。
0こんにちは。 精読してもらえるなんて 恐縮です。 なかなか 解釈というのは いろいろあって 面白いものですね。 読んでいただきありがとうございます。
1こんにちは。 あの烏賊。 そんな烏賊があったなら。 酒のあてを 探す時、そんな事を いつも考えております。 これさえあれば 間違いない、という 逸品に出会いたいものですね。 詩を読んでいただきありがとうございます。
0こんにちは。 別の掲示板では ご教授、ありがとうございました。 これが推敲するという事であり、これが技なのだなと、勉強になりました。 妻咲さんにそういってもらえるのは 恐縮を通り過ぎて なんだか申し訳ないです。 僕のような 見切り発車で書いているようなタイプではまだまだだと思いますが 推敲するという事も ちゃんと研究していかないと 早々に底がついてしまうよななどと 思っております。 詩を読んでいただきありがとうございます。
0こんにちは。 あの烏賊に そんなに引きがあるものなのかと、 書いた自分が驚いております。 読んでいただいた事の方が ありがたいなと、思っております。 ありがとうございます。
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