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Dreams and real
いつか 病室でみた夢が うしろ側から襲ってきて 身を任せたまま そのまま 秋 彼岸の朝へ 取りのこされてしまった まるで風葬 わっと 雲は すっと 竹は 実相観入 雲が 竹が わたくしである ふと 溜息をこぼす 落し物はいつか 天国へ行けたなら戻ってくるはず そう信じたい 滴る、 思索 滴る、言葉で足りるだろうか 筋肉がなければならないから 硝子の体でいられないから から・・・ から・・・ 理由があってリハビリの日々 ハーベストにして ベストを尽くす パンケーキへ蜂蜜を垂らし もぐもぐ 戴き 嚥下する力がないので アイスコーヒーを淹れて 持ってきて下さい そう頼むのはなぁ 頼むのは といって そこへいけない 勇気のない カモメが一羽 失われた時を求め ないでおくれ といって 霊性は高まり 埃も許せない ふりかえり 書き述べていれば シーツな陽を浴びて そっと 眠ってしまうでしょう
Dreams and real ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1479.7
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2023-10-01
コメント日時 2023-10-22
項目 | 全期間(2024/11/24現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
何回も読みました。「シーツな陽を浴びて」が好きです。やわらかい秋の午後の日差しを感じます。「落し物はいつか 天国へ行けたなら戻ってくるはず」どこか死んでしまうことを覚悟しているような、でも生きていたいと思っているような感じがします。詩は言葉でできていますが、生きている私たちは言葉だけでは足りませんね。筋肉が必要だし、硝子ではいられないというところがなるほどなあと思いました。好きな詩です。
1何回もお読みいただきありがとうございます。 考えてみますと、いつもじぶんは生死のことについて詩を書いてきたように思います。 この詩作を通じてまたコメントやりとりを通じて、ちょっとそこから退きたいな、という気分 これがあります。 そのイエス・キリストさんが「ひとはパンのみによって生きるのではない、神の言葉によって生きる」と。 私はクリスチャンではありませんがなるほどと思うわけです。 精神性と言葉は必要なのです。しかしそれだけでは駄目だという点にとても同意します。 筋力が、ひとは一か月横になっていればそれはもう落ちます。 今、懸命にそれを取り戻す日々です。詩を好んで下さってありがとうございます。感謝。
1こんにちは。 まず目に留まったのが「実相観入」という言葉でした。 これは仏教用語かと思って調べたのですが、斎藤茂吉の言葉だったのですね。 「自然・自己一元の生を写す」ということ。 だから 「雲が 竹が わたくしである」 なのですね。 その「実相観入」という言葉をもとに、自分を取り巻く世界や自分の肉体を感取した精神の様相を、 「秋 彼岸の朝へ 取りのこされてしまった」 「滴る、 思索 滴る、言葉で足りるだろうか」 「硝子の体でいられないから」 「シーツな陽を浴びて そっと 眠ってしまうでしょう」 といった、日常の言葉の使用を超えた巧みな表現で表していると感じました。 久しぶりにいかにも詩らしい詩に出逢ったというような印象を受ける、秀逸な作品だと思います。
1こんにちは。 そうですね、実相観入。僕は斎藤茂吉の赤光の初版の方を文庫で持って ときどき読みかえすんです。 その、茂吉は非常に「赤い」色に捉われている歌を詠んでいるのですけれど じぶんも何か、数字だったり、それこそ「赤い色」に強迫観念を抱くので 今でも、なんなのだろうということで読みかえします。 精神科医だった茂吉の文学に答えを求めていた時期があるし 今もそうかも知れない。 そうして茂吉が、梁にいる燕だったか・・・の赤い色に注目している歌が 確か、あったと思うんですが、別段、赤い色に捉われているのですけれど諦めがあって それは母親を亡くした哀しみをじっくり整理しているという風な。 それは短歌、歌なのですけれど、大らかなのですね。 ともかく強迫観念ありつつ、安気できると。 人ってなにかしら抱えつつなんとかこなしているというのが 昔の方が、自然に扱われていた風に思います。印象として。 僕は、いろいろ対世界というところで、苦労してきたのですけれど 実相観入というのは何か意義がありましたね。 瞑想をするのですけれど、そのとき、山をイメージするのですね。 そのとき私は山になっている、と思って。 その、言っちゃえばその程度の理解なのですけれど 一応、じぶんの手の内にあるものなので、さっと挿入して使用したということです。 ありがとうございます。
0シーツな陽を浴びて むずかしい詩句。
1コメントありがとうございます。 そうですね、この詩句は愚かながら説明を要すると思います。 少しの傷が作品全体の質を損ねるので、もう少し丁寧に言葉を扱いたいです。 ありがとうございます。
0田中さんの詩は、自分自身の得体のしれない何かと飄々と戦われている気がして、でもそれを言葉で押さえつけるのではなく、雪の日にそっと吐く白い息のように、ゆるやかに言葉に逃がされているという印象があります。これが田中さんの詩の良いところであり、それはまた人間性の体現だと思いますが、僕は時に、そういった正の縛りから抜け出した世界を、垣間見たいと思ってしまいます。
1おはようございます。コメントありがとうございます。 その、得体の知れない何か、昔からそれは怖れをバックホーンに黙々書いている のだと思いますが、それがアイデンティティになってしまって 自分の詩の、特色になってしまいましたね。 以前は、もっと顕著で、それは脳内アドレナリンをガツガツ出してガッと書いて 飄々という感じではありませんでした。 それは年齢的なこともありますし、何か2023年という時代、それと半ば ミニマリズムな生活を送っていることも関係していると思います。 その、闇から脱したとして、まだ、ふりかえりの期間にあって そうして、ほんとうに楽しく詩が書けたらいいですね。 じぶん語りが過ぎました。ほんとうにありがとうございます。
1ありがとうございます。 落し物、は比喩的な使い方なんですけれども、そのみなさん、ふと 失ったりなくしたものがあるんじゃないでしょうか。 そのときは残念ですけれど天国に行ったのならばそれもある、と。 うーん、説明すると変になってしまうのですけれど(笑) 信じる、までがとおい言葉だとして、僕ははっきり信じたいですね。 重ねて感謝です。こころから。
1ありがとうございます。田中さんの詩を書く理由、その一端をうかがい知れた気がします。生活という部分が詩に影響をしていて、そこにはいくつもの感情が渦巻いているはずですが、それが「楽しい詩」に生まれ変わるとき、怖れも暗闇も全てが報われると思いました。
1歌誌「帆」選考担当の一人、鷹枕可でございます。 御作を、一連毎に独立なされた、やわらかな輪郭を纏った半‐自由律短歌と致しまして拝読をさせて頂きました。 私如きの拙評で恐縮ではございますが。 何と申しましょうか。半ば天上と日常を往還なされた意識の遊び、浮遊感の様なものが全体を通して感じられます。 一連目、一首目と申しましょうか。これが最も良いと思いました次第でございます。 従って、これを例歌と致しまして論を進めさせて行きたく思う所存でございます。 此処からは、短歌の技巧、テクニックの話をさせて頂きますが。 矢張、時間性、此処では 「秋 彼岸の朝」 が該当いたしますけれども、 伝統詩形としての短歌を鑑みますならば何らかの季節性(勿論此れを持たない現代短歌は沢山ございますが)は必須、 とは申しませんがあった方がいいのかな、とも気付かされました次第でございます。 そして、対象の構図(空間的関わりと物質性とでも申しましょうか)に於きまして肝要なのでございますが、 如何やら、巨視的な視点よりも微視的な視点が、空間認識より物質認識が。優先されますのが現代短歌という詩形の特徴の様なのでございます。 勿論、両者を兼ね備えて居りましたならば文句なく名歌と呼称し得るでしょうが。 例歌、第一首目に於きましての空間的認識は 「病室」 が該当致しますでしょう。 而して、上記の通り、空間認識より具体物を偏執的に描写致しました方が、悪く申しますなら「点数の取れる」歌となる傾向がある様に思われるのです。 勿論、現代短歌の作法に従って作歌しなければならないという規定がある訳ではございません。寧ろ既成の価値観を覆す歌風が今、必要なのかも知れませんが。 矢張、具象に乏しい歌(抽象画の様なものでございましょうけれども)は短歌と謂う村社会では評価され難い。 その事を念頭に置いて下さいましたなら、自ずと方向性は定まると思われます。 例えば、例歌では具体物の代わりに結句 「風葬」 と謂うイメージが導入されております。 これが謂わば決定打と致しましての固有名詞的機能を果しているのではないか、と思われます。 そして最後に。 何より、作者様の美質は巧みな身体性の描写にあると思われます。 此れは、中々真似して会得出来るものではございませんから、これからも維持、成長をなさって頂きたい箇所であると、思いました次第でございます。 如何致しましても、浮遊感と明瞭且つ微細な具象描写は相性が余り宜しくない様に思われます。 そこで、作者様には苦悩をして頂きたいのですが、独特の身体性、及び浮遊感を維持した侭、強烈な印象を遺せる歌を、如何に作るか。 勿論、此れは私自身にも跳ね返って来ます命題でございますが。 もう一つ、頑張ってみてはいただけないでしょうか。 切磋琢磨をお互いに、頑張りましょう。 採用か否かは、他の選考者の御方と掛け合ってより、決めさせて頂きたく存じ上げます。 ご投稿を賜りまして、允に有り難うございました。 乱筆乱文、允に失礼を致しました。
1おはようございます! 鷹枕可さん。 その、まずはお詫びしなければいけないことがあって 歌というのは音律の妙があると勝手、思っておりまして そうして、こう厳密には、自由詩、なのですけれど これに歌としての要素を、加味したらばどうか?というのを勝手しており じぶんは、歌、というのは門外漢だけれども ともかく、それはオルタナティブ?歌の別の部分から、それは自由詩ですね、わっと 成立したものが、帆、で採られないかな、っていう、要は下心があったのですね。 さいていでも、鷹枕可さんは読んで下さるから。 そうしてこうネットコミュニケーションを通じてわかったのが やっぱり「歌」じゃなきゃ駄目だ~ ということですね。 その、浮遊性があって、天界と身体との往還があって、自由律で うん、これで、僕の方向性は決まった、と。 でも、「歌」じゃないので その批評文を読んで、今の段階で他の選者の方と掛け合われては困ったな という自分がいます。 そうして、今月か、来月か、まあタスクがあるのですけれど まあ、タスクは悪い意味じゃなくて、僕は詩作の他に自由律俳句をしているので。 まあ、文豪していますよ、それは手を広げてしちゃってるんですけれど 短歌、歌、については鷹枕可さんの仰ったことで何かこれは 掴めそうだから、それは物になりそうですので、待って欲しいのかなと。 すいません、目が醒めました。宜しくお願いします。
1折返し、歌誌「帆」選考担当の一人、鷹枕可でございます。 今回は、特例的に田中様の当詩作品の掲載が決定されましたので、お報せをさせて頂きたく存じ上げます。 おめでとうございます。弛まぬ努力の賜物でございますね。 そして、皆様へご連絡させていただきます。 一応、詩作品に於きましては後一篇程の余裕が紙面にございますので、 難関ではございますが。 是が非でも詩で挑戦をなされたいお方が御座いましたならば、ご投稿を賜りますと嬉しく存じ上げます。
1こんにちは。 あっ。そうなのですか。掲載決定ですか。それは嬉しいです! ありがとうございます。特例でね、夢が叶いました!!ハッピー。
1田中様へ。 歌誌「帆」選考担当の一人、鷹枕可でございます。 度々、申し訳もございませんが。 プロフィール文を掲載させて頂きます必要が生まれましたので、ご連絡をさせて頂きます。 送付先アドレスは mitzho84@gmail.com でございます。 何卒、ご確認の程を宜しくお願い申し上げます。
1霊性は高まり 埃も許せない 雲が 竹が わたくしである 色即是空みたいでスッと入ってくるフレーズで目に留まったんですが、 シーツな陽を浴びて ここが際立ちすぎて他がかすんだ印象になってしまって、 そういった意味で少しもったいないような気がしました。
1エルクさん、コメントありがとうございます。 これは真摯、コメント返信できればいいなと、思っております。 そうですね、この詩を書いたときには、わたくし自身、仏教にどっぷりだったことも ありまして、それはファッション宗教だったのかも知れませんが 今になって、やっとそれが身に沁みて、ついたといいますか 「なんで、あんなに仏教にこだわっていたのだろう?」と思うことも ありますし、この作品を読んでも、何か今感じることがありますね。 その先に指摘された、むずかしい詩句、エルクさまの言われる そのフレーズですね。 じつは、ノート・パソコンが置いてある部屋、ここが東側に窓がありまして 朝になりますと、その、朝焼け、太陽の光が、すっと入ってくるわけでして 朝、眠いものですから、デスクに体をかがめて、うとうとしてしまうのですけれど それが、鏡でみるに、その陽のひかりが、まるで自身にわっとかかっているように 見えたわけですね。 そこは、ご指摘の通り、浮いているのかな?うーん、もっと行数なり、語を使って 懇切丁寧に、まとめ上げた方が良かったのかな、と、今、反省しております。 そうですね、今、エルク様の視点で、鑑賞されて、11月、提出するとして そのエルク様の視点に適う作品が、多分ないと思いますので これは、過去作を提出することになると思いますが また、何か感じ入るものがありましたら、感想、頂ければありがたいと思います。 本当にありがとうございました。
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