誰も見たことない色をもってみたい

＜批評対象作品＞

推薦文を書くのはとても久しぶりで緊張しますが、あまりにも感動してしまったので書きました。私はビーレビの詩以外あまり読んだことがなく、専門的な批評もできませんが、ぜひ皆さんにも読んでいただきたいですし、めちゃくちゃ推したい作品でしたので、私なりに書きます。よろしくお願いいたします。＞ふりかえって手をのばしても、夜に　＞背中を押され、明日にふみだした昨日に未練がありながらも、明日にふみだしたのが、話者ではなくて夜であるという表現が、自主的ではないのに、自主的であるような表現がとても自然で心地よかったです。＞見たことのない朝焼けに胸の奥が　　＞どこかで切れた導火線に火が点ったここが、この作品の肝になるところだと思いました。＞青く広がる街に　＞のびやかに白い線を引いてゆく、君を　　＞追っても全然、届かなくて青いと言えば、そら、ですが、街というのがとても新鮮でした。君の引いた白い線。青い街に白い線。なんか、すぐに追い付けそうな道標なのに、届かないのが切ないです。2行目に、君をで改行しているところがとても効果的だと思います。＞何も色をもてなくても　＞希望さえ遠くに輝いても希望さえ遠くに離れても、となりそうかところが、輝いてもとなっている。ここも、マイナスな表現じゃなくて、プラスな表現になっている矛盾なところが、何故か心地よくてよいと思いました。＞それでもあきらめていないなら　＞飛行船にむけて風船をふくらませる　　＞割れても気体だけでも飛んでゆくように風船をふくらませるのではなく、飛行船にむけてふくらませる、というのは、本当に私には思い付きもしない表現でした。空に飛んでいく風船はヘリウムガスだけれども、そうだ、自分の息で膨らませた風船は、空に飛んでいくのか、と思うと、自分で膨らませた風船を、どこか高いところから、風の力で飛ばしてみたいという気持ちになりました。もちろん、外でお喋りをしていれば、吐く息は空に飛んでいくわけだけれどもだから「飛行船」とここで書くのはとても重要で、例えば、もう、ダメだって状態の時でも諦めないでやれば、それって、無意味なことじゃないんだよなって気持ちになりました。＞平温が高いまま僕は＞青く広がる街を　＞白く塗ってゆく君を、追って　　＞見たことのない色をもって　＞今日にふみだすよ何となく星の温度のことを思い出しました。白い星は1番温度が高いということ。他の色は白い星よりも低いということ。だから、見たことない色じゃなゃ、君に追い付けないのかなと思いました。第1連で、夜に背中を押されて、話者がふみだした気持ちがなんとなくわかるような気がしました。あきらめないで誰も見たことない、でも「君」を溶かすこともない熱を持った色で、届いてほしいと思いました。私もそんな色を見つけることを意識すれば、人生がもっと充実するような、前向きになれるような気持ちになりました。

#現代詩 #批評 #選評文

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作品データ

コメント数　： 2
Ｐ　Ｖ　数　： 880.7
お気に入り数： 1
投票数　　　： 0

作成日時 2023-05-28
コメント日時 2023-05-28

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コメント数（2）

トビラ

作品へ

(2023-05-28)

つつみさん、推薦文をありがとうございます。風船が一つ、飛行船まで届いた気持ちです。うれしい。

つつみ

トビラさんへ

(2023-05-28)

このたびは、心にしみる作品をありがとうございます。長い文章を書くのが苦手で、言葉がおかしかったり、訂正しなければならないところがたくさんあることに気づきました。申し訳ありません。本当はもっと推敲すべきでした。この場をお借りしてすみません。 (訂正前)昨日に未練がありながらも、明日にふみだしたのが、話者ではなくて夜であるという表現が、自主的ではないのに、自主的であるような表現がとても自然で心地よかったです。 (訂正後)昨日に未練がありながらも、話者が明日にふみだしたきっかけとなったのが、背中を押してくれた夜だったこと。夜って何となく消極的、逃げ場、暗い、というマイナスなイメージだったので、そのイメージがガラッと変わり、頼もしい夜です。それでいて、それがとても自然で心地よかったです。 (訂正前)希望さえ遠くに離れても、となりそうかところが、輝いてもとなっている。ここも、マイナスな表現じゃなくて、プラスな表現になっている矛盾なところが、何故か心地よくてよいと思いました。 (訂正後)希望さえ遠くに離れても、となりそうかところが、輝いてもとなっている。君の引いた白い線の輝き、力強さが感じられます。でもこんなにはっきり見えるのに、白い線を引く「君」には届かない、話者の寂しさも伝わります。 (訂正前)そうだ、自分の息で膨らませた風船は、空に飛んでいくのか (訂正後)そうだ、自分の息で膨らませた風船は割れてしまっても、その息(あきらめない強さのようなもの)は、気体となって、消えることなく、空に昇っていくのか (訂正前)だから、見たことない色じゃなゃ、君に追い付けないのかなと思いました。 (訂正後)だから、見たことない色じゃないと、君に追い付けないのかなと思いました。こんなにたくさん訂正があって申し訳ないです。