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ショーペンハウアーと雲母
ささくれを毟る ささやかな痛みに似て それは瑣末な ささめごと 正体を顕すのは あぶない さらけ出す ばらまく 身を切る赤裸々な痛みは ヤマアラシの針だ 心の薄皮を剥げば 透明な汁が出るし 傷口が腫れ上がる シャワーの中で毎晩 しみるシャンプーの泡 わたしは白雲母 日毎に剥がれて 痩せていく 透きとおった 体 ぼんやり赤い ゼリー状の臓器に もうじき触れそうな あぶなさを 針で覆った 見開いた 目 * また剥がれ落ちた。
ショーペンハウアーと雲母 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 748.1
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2023-05-22
コメント日時 2023-05-30
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
こんにちは。 人生は苦悩と困難の連続ですね。 そんな中で不用意に己を護る刺や鎧を外してしまうと、瞬く間に傷だらけになってしまう。 でも、その己を護るものは白雲母のように脆くて、日々少しずつ剥がれ落ちてゆく。 そんなふうに読み取りました。 詩句の一つひとつが痛々しいです。
1ストイックさを感じる詩。剥がれ落ちたの結語には、過酷な減量の果てに滲むボクサーがいる。
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