何と長い夜だろうか
白炎に燃え蒼色に澄む月影
葡萄の房の溢れる影に響くあなたの声
わたしが戸口を破門された公爵のごとく叩くとき
夜露に身を苛まれながら、開けて下さい、お願いです
風は山塊から弦を鳴らしてわたしの祈りの声を吹きちぎり
それは太古の滝に谺して私の眼を襲う
あなたの憂愁に心を傾けたとて何にもならない
残るのは茂っては散る時間だけだ
十月の散りゆく緑、訪れる冬の静寂
水のように黒く光るあなたの眼差し、柔らかな手も失せて
隔てられたあなたの顔を探すすべもない
わたしは残されてただ日々の詩を書きつけ、虚空に叫んだ
冬の終わりにあなたに道で出会った
幸福とわたしは聞いた
とても幸福よ、そう見えるかしら
そうですね、見ればわかりますよ
どうしてあなたも幸福になろうとなさらないの
あなたは眼を暉かせて叫んだ
わたしは微笑んだ
そして、あなたと別れた
染まりそうな紺碧、春が訪れ午後はやわらかに霞んでいる
森の幾筋ものつづれ折りの道を抜けると小さな木立ちがあった
わたしは往時を思いながらそこに歩みいった
蔦の絡んだあずま屋があり、わたしは屋根に上ると
水蓮で覆われた流れを眺めおろした
わたしは草原を歩き輝いていたあなたを偲んだ
作品データ
コメント数 : 2
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作成日時 2023-02-05
コメント日時 2023-02-09
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
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2024/12/04 02時34分40秒現在
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題材として考えるに詩と言う形態があっているのかどうか? 詩の優位性を感じられない 小説として練り直した方が良いのではと思いました 詩の領域で書くとなんとゆうか読者の負担が大きい感じがあります ならばどうなるなかと言う問題 牢獄の中でこの作品だけがポンて置かれてあれば読むでしょうが ビーレビのような処で他の多くの作品がある中だと作品をじっくり堪能するレベルまでにはいかないと思います 作品のレベルが低い訳では無いのですがコストと選択の問題として ビーレビに投稿する事そのものがミスマッチな感じがしますね 場が違えばもっと評価を与えられる作品だと感じました
0私の詩はストーリーとプロットを持っていますので、小説みたいですね。 だから、人によっては詩とは異質に感じてしまうかもしれません。 ただ、私の詩の持ち味でもありますので、そこはよく考えてみますね。
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