別枠表示
福浦夜景
黒い海面を打つツキアカリ テトラポットの合間を縫って、灰色の猫が駆けてくる 防波堤をとびこえて、ぐらつく、足 ヨッコイショ ごわごわの毛、潮にまみれてさ カサブタみたいに凝着した、蚤の塊 爪で掻くとポロポロ落ちた おれたち どうして生きてるんだろうね しょっぱい風が吹いてきて 沖に揺れていた 密漁船の 漁り火
福浦夜景 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1474.9
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2022-12-26
コメント日時 2022-12-31
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
シンプルながら好感が持てる詩ですね。夜の海岸をうろつく猫を通して話者の孤独な感情を描くのは、ありがちではあるものの一定の共感を得られる、よいモチーフなんじゃないかなって思います。 スッとさしこまれる意味ありげな密漁船の明かりの描写が話者の拗ねたような――あいつらはズルいことをして稼いでいるのに、なんで俺は、みたいな――感情を想像させますね。 あと、ハンドルネームがよいです。犀の角のように生きたいものですね。
1丁寧なコメント頂けてすごく嬉しいです。 どうもありがとう。 古い記憶ですが、夜この海岸線から見える灯りは密漁船ばかりなのだと思っていました。 御想像頂いたような気分の投影だったのかもな、とコメント拝読して思いました。 はい、犀の角のように生きます。
1釣りの名所ですね。弟が行きます。蚤、というのが気持ちが悪いけど全体的に風情があっていいです。静けさと風景が目に映るよう。仏陀が言ったんでしたっけね、サイの角のようにただ進め。そうありたいものです。
1コメントありがとうございます。 静けさは一番意識していたので、感じ取っていただけて嬉しいです。 蚤ってどうして気持ち悪いんでしょうね。血を吸って跳ねるからかな。 あのあたりは釣り人が餌付けするので猫が沢山居たのですが、近頃は見かけなくなりました。 はい。 仏陀の言葉で、犀の角のようにただ独り歩め、という訳がよく知られています。
1灰色の猫が印象的で、その猫に蚤が。ツキアカリ海面に漂っているようで、雰囲気が有ると思いました。
1