人が死んだ
白くなった
薄くなった
白は死の色だ
温度とともに色が失われる
「また聞こえとるん?」
耳は最後まで聞こえているらしい
目はとじていた
布がかけられた
見たくなかった
見なければいけなかった
涙はモザイクになった
人がたくさんいた
まるで正月もしくは盆
黒くなければ
最後の夜だという
誰かが言った
「骨と皮だけ」
棺に入れた
花も入れた
入浴券
名前の彫られたネックレス
御朱印帳
写経
お守り
他にもいろいろ
お肉も入れた
もう骨と皮ならば
なんで皮も燃やしてしまうのだろう
ガチャンと音がした
もう見えなくなった
さいごに顔を見た人が言った
「もう違う人の顔しとった」
もうどこも痛くないということは
もうなにもこの体はかんじないということ
その抜け殻は小さなつぼにおさまった
寺に流れる歌
「笑いなさい」と歌は言うけど
「泣きなさい」しか実践できず
家の前 そこの流れに
「どこにいくんやろうねぇ」と言ったのは秘密
作品データ
コメント数 : 1
P V 数 : 483.7
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作成日時 2022-10-31
コメント日時 2022-10-31
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/22現在) | 投稿後10日間 |
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技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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2024/11/22 00時57分30秒現在
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自分も最近肉親を亡くしまして。 その葬式を思い出しました。 仕事柄、牛が死んでしまうのはもう百回以上経験してはいるのですが、人が死んでしまうのはやはり違いますね。 即興で川柳で返詩を。 「笑いなさい」 「泣きなさい」 顔を壊して 顔を壊して 合掌し 合掌す
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