朝日が半開きに開いたカーテンを照らし、思わず眩しいと呟きたくなるような、朝。
ジリリリ、と言わなくなった電池の欠けた目覚まし時計が迎える朝。
『おはよう』って、ただ言いたくなった。
返ってくる訳じゃないのに、別にやまびこみたいに返ってくる自分の声を聞きたい訳でもないのに
『おはよう』って言うと一日の始まりみたいに聞こえる。
今日の朝ご飯が目玉焼きになるか、卵焼きになるかも決まってない。
真っ白なキャンバスに『おはよう』の声音で決まるくらい、掛ける言葉と息って大事に思える。
じゃあ今日は、目玉焼きにベーコン乗せにしようか、みたいな。
今日1日の色合いがすぅーっとそこから入っていく気がしたの。
誰でもないわたしに、『おはよう!』と声をかけてみたい。
返事を持ちながら誰かに掛ける『おはよう』と
掛けなくても良い、自分に掛ける『おはよう』は
なんだかちょっとだけ、違う気がするの。
『おはよう』と呟きながら
カーテンを綺麗に戻し、欠けた役割を失った時計に電池をあげようと思った
今日は、何色の1日を描けるかな。
今日の『おはよう』が明日の自分へと繋いでいく
毎日虹を登って降りていくように
そんな朝を、毎日を今日も歩いていく。
そう、『おはよう』って言いたかっただけ。
作品データ
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作成日時 2022-10-22
コメント日時 2022-10-22
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/22現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 5 | 5 |
エンタメ | 2 | 2 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 2 | 2 |
構成 | 3 | 3 |
総合ポイント | 16 | 16 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 5 | 5 |
エンタメ | 2 | 2 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 2 | 2 |
構成 | 3 | 3 |
総合 | 16 | 16 |
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2024/11/22 00時45分44秒現在
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