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かりんちゃん
かりんちゃんは わたしに言いました 「あんたが有名作家になったら、 わたしの人生を小説にしてもいいよ」 何度も寝てるはずの 仲良しのバンドマンには 「絶対歌詞にすんなよ、ふざけんな」 って殴りかかっていたのに 「たった5分くらいの 安いラブソングになって 誰にでもカラオケで歌われちゃ たまんないから」って 細いタバコを吹かした横顔 いつも綺麗に巻かれた髪 薄い胸に網タイツが似合う足 わたしはかりんちゃんが 一番好きだった オンナ友だちの中で 「シンドイ事しなくても わたしと一緒に働こう」 何度も誘ってみたけれど 「わたしはパッと脱いで ササッと抜くのが楽」 はすっぱな物言い 気取っていたけど 家庭的で心配症の世話焼き 無理やり飲まされたお酒 吐き出すわたしの背中 擦りながら何度一緒に 泣いてくれただろう 「どっちも楽じゃないんだよ」 「だからこそ死ぬほど幸せ感じるまで 楽しくいきぬいてやろう」 わたしたちの合言葉 飲み過ぎたらいつも そっと差し出すグレープフルーツジュース いつも酸っぱ過ぎて吐き出した かりんちゃんは強すぎる女の子 気取って完璧鉄壁 わたしはいつも甘えてた 得意料理は 魚の煮物で 好きな歌手は ミスターチルドレン 好きな男は いつも何故かヒモになる わたしはかりんちゃんが 好きでした 今でもずっと好きなのです いつの間にか ワカレタミチで 忙しさを理由に会えないこと 甘んじて手離した 「ゆーじょー」 かりんちゃんは言ってたのに 「あんただけは信じてる わたしが人殺しになっても 世界中がわたしを悪者にしても あんただけは味方してくれるだろうなって思える」 わたしはうなづいて抱きしめたのに かりんちゃんはもう居ない 源氏名を手離して やったね!てハイタッチして そしてそしてそしてそしてそして 詩にはしていいのか 聞いてはいなくて どーしようもないから 書いてみた かりんちゃんは もういない いないけれど
かりんちゃん ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 741.7
お気に入り数: 1
投票数 : 2
ポイント数 : 6
作成日時 2022-10-09
コメント日時 2022-10-10
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 6 | 6 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 1 | 1 |
総合 | 6 | 6 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
かりんちゃんへの愛情がヒシヒシと伝わってきます。おそらくこれは フィクションではないような気がします。安っぽいつくりものにはな い、何かリアルなものを感じました。
2コメント頂きありがとうございます。 なんて嬉しい言葉でしょうか。。。 朝からじぃんときました。 フィクションであるかないかは、 ノーコメントにしますが、 本当に嬉しいお言葉です! 愛が溢れてバレバレでしたね。 また頑張ってかきます。 ありがとうございます
1居ないのが死んだからなのか、もう会わなくなっただけなのか分かりませんが、「もう居ない」や最後の三行が気に掛かります。去って行っただけなのでしょうが、勘ぐれば勘繰る程ミステリアスで。
1コメント頂きありがとうございます。 最後の三行が気に掛るなんてー。 勘ぐれば勘ぐる程読んで下さり ありがとうございます。 かりんちゃんの詩、つづきを 書けたらいいな。 また読みに来てくださいね。
0ありがとうございます。 かりんちゃんもこの感想を読んだら、 詩にしたこと許してくれそうですね。 本当に本当に素敵な作品て言われるなんてびっくりです。ありがとうございます。 これからも頑張って書きます。
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