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あたま
下げれば下げるほどに、虚しい稲穂の 頭を、抱える夜に タバコの、煙にばかり 執着しては、記憶の箪笥を 開けたり閉めたりと忙しく 忙しく働いて、寝る暇さえないので遅刻を 繰り返しては、音楽を 聞く、聞いた話をなんとか理解したいのに 流れていく、車窓の景色は なにもない穴のような目を 通り過ぎていく、商店街の 喫茶店で、飲み込んだのは 言えなかったこと、たまたま頭が回らなかったんだ 酔っ払ってたんだ。それで、電柱にぶつけて、血が出たんだ。びっくりしたよ。とはいえ、いつものことなんだけどね。いつものことなのに、気をつけられないのは、きっと頭から血が出たせいなんだよ。 大切なことから順に忘れていくのだが、不思議なことに、忘れたことだけは憶えている。いま、余の頭には何もかも忘れてしまった、という記憶の他に何もない。 お茶を飲む。ああ、またこぼしてしまった。 綺麗な花が咲いている場所があって、小さいころの私は、そこが大好きだった。いまは集合住宅になってて、友達が住んでる。 悪くないのに頭を下げるから 頭がどんどん悪くなるんだよなあ
あたま ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 819.6
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 8
作成日時 2022-10-03
コメント日時 2022-10-06
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 4 | 4 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 2 | 2 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 8 | 8 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 4 | 4 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 2 | 2 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 8 | 8 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
悪くないのに頭を下げるから 頭がどんどん悪くなるんだよなあ 至言です。
1コメントありがとうございます。 「そつのない文体」というのは過言かなと思いつつ、ありがたく受け取らせていただきます! 「どじの叙情性」というのは面白いですね。妙ななまなましさのある言葉だなあと思いました。
0コメントありがとうございます。 これは……まあ、間違いないことなのではないかと思っています。
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