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霞詩
星が咲き誇る中 菫がすうっと澄んで輝く朝の中 あなたのいなくなった朝の中 僕はそっと草原で目覚めては 春霞 鶯が飛んでいくのを見たのです 僕は失くしたものを探すために 霧に出向いていきました 有機交流電燈の雨 無色透明の水銀 夜光杯に注がれて 人生だけがさようならを意味する文月の夜 嵐に花の喩えがふさわしい夜 煙火三月 碧空に尽きた帆影に あなたの面影を 確かに見出したのです 六月の明けた夜に 唐紅に染められた川 最高密度の赤色を誇る紅葉を食んでは 夜空が最高密度の青色を誇ることに 僕はようやく至りました ひきあう孤独という万有引力 二十億光年の孤独 あるいは百年の孤独 冬霞、蜃気楼の村で 僕は小さく咳き込んで ヒース咲く嵐が丘で ゆっくりと横たわって アスピリン アダリン アスピリン アダリン アスピリン アダリン アロナール・アラシュ 僕らは誤解し合っていたんだ にわかに背中が痛むのです これは僕に人工の翼があった証明 その証明は京城の照明に照らされて 三越のデパートの屋上 僕はそっと午後の絢爛に浸っては こう叫んでみたかったのです 翼よ、生えてください もう一度、もう一度、飛べるのならば もう一度、もう一度、飛べるのであれば 「古来渥美幾人回」 あなたのいなくなった朝の中 伊良湖の星霞の丘 僕はそう呟きました 星と菫を 胸の内に
霞詩 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 561.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2024-07-01
コメント日時 2024-07-02
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
二十億光年の記憶、大学のゼミで谷川俊太郎さんに直にお会いして、その時に購入した同名の詩集にサインしていただいたことを思い出しました。
1コメントありがとうございま……えっ、サインもらえたんですか!? すごいなあ……なんというか、僕にとっては伝説上の存在みたいな感じだし……。
1此の度は、歌誌「帆」自由詩投稿欄へとご応募を賜り、允に有り難うございます。 皆様に於かれましても、ご応募受付期間までは暫くお時間がございますことを、何卒ご理解賜りますと嬉しく存じ上げます。 御作を拝読させて頂きました。 総花的なる、引用句が目を惹きますが。折角引用の程をなされるのでしたならば、 もっと上手に構築をなされるか、 いっその事原型を徹底的ナンセンスの舵切にて破壊(当然、此方には自己自身への冷徹且つ一貫した客体視が必須となりますが)を 遂せ尽くして終うような構成へと終始をなされた方が、 面白く為られるのでは、と思いました次第でございます。 何処か、何方の方向に於きましても、稍、厳しい物言いと為って仕舞いますが、中途半端の感を払拭致し兼ねます次第でございます。 着想は面白く感ぜられましたので、筆力をご研鑽なされて後、同一のテーマへとご挑戦なされてもよろしいのではないでしょうか。 それでは、復のご挑戦をお待ち申し上げております次第でございます。 此の度はご応募ご投稿を賜り、允に有り難うございました。 そして、追記でございますが。 discord上の歌誌「帆」チャンネルにて、前号第三号が閲覧可能となっております。 アクセス可能な方に於かれましては、 誌面の傾向を通読為されて後より、応募作品の程を構想、起草為されて下さりますと心嬉しく存じ上げます。
1はい。二十億光年の記憶にサインいただきました。 あと、詩も書いていることも伝えたら、にこやかにひとこと「頑張ってね」と言われました。 水上勉さんには「頑張ってね」と握手もしていただいて良い励みとなりました。
1コメントありがとうございます! むう、やっぱりか……いや、なんとなく僕も「これ難しいだろうな」っては思ってたけれども……。しかし、ナンセンス文学とかナンセンス詩には造詣が深くないし……。 でも、本当にありがとうございます!こうやって批評してくださるだけでもありがたいです!
1人生だけがさようならを意味する文月の夜 齢を取ると実感されますね。
1コメントありがとうございます! 実際、この言い回しでもいいんじゃないかって、最近思うようになった。
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