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せめて君の涙が
少女のようで母のようでもあった君の 名を呼んでくれる折のたおやかな声色 湧き出づる泉のようにこの胸に永遠(とわ)で ずっとずっと君は静かに歩んでたんだ あの華奢な肩と小さな小さな胸を運んで 砂金みたいな夢の欠片を振り撒きながら あの日、故郷には夢が降りしきっていた 君は凍てつく波止場で1人安らぎを抱かえ佇んでいる あの人魚みたいな腰つきで海原を誘惑するように 哀しいくらいに優美に僕の視線はかわされた 開かれた扉の向こう、遥か君は小さく 銀のシャワーだけが時を刻むなか 亜麻色の瞳は新しくも懐かしい空を見ていた 故郷を愛するがために君は、故郷を発って 舟の上君が風雪を穿ちながら 流砂のように涙を故郷へとたなびかせると 大地に辿り着いた水色の涙はひらひらと舞った せめて君の涙が欲しいと手を伸ばす 水色の蝶が掌をすり抜けるなか 悪戯みたいに君の声だけが木霊し続けていた
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作品データ
P V 数 : 327.2
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2024-06-30
コメント日時 2024-06-30
項目 | 全期間(2024/07/06現在) |
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叙情性 | 0 |
前衛性 | 0 |
可読性 | 0 |
エンタメ | 0 |
技巧 | 0 |
音韻 | 0 |
構成 | 0 |
総合ポイント | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文