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花篭
花に添えられた大けがの歌を古い声の聞く踏む音 嫌わないでほしいでも嫌っていてほしい枕詞を踏みつけにする 例えばっていう知らない声が見たことのある人からするよ それだけでよかったでもそれだけじゃだめだった方向に向かった 青く沈む海が空だったら困るよねーと言って頭を掻く君の手が花冷えるまで いくつ年をとっても醜い手で描いた絵のように生き切った 雨きれいきらりきらりと光って靴を濡らすが同じ雨に映らない あめをのみこんだくまがあかるいほしをみてくらくてないた たくさんの人がたくさん死んだこの町であなたの死ぬ音をききわける パピコの少しだけ食べられる方をさくっとかじってあとはくれたこと 重ねては繰り返すふとんの上でパン粉みたいに振り掛けられて 今日は楽しすぎて死にそうだったけど居心地の悪い船に乗った もういくつ寝ても何もないぼくは髪を切りたい とどのつまりって水族館用語でしたっけ? ていう飼育員の物真似 悲しくなってしまうのは玉葱の切り方で決められている もういいかいと言った声を探して発するまだだよ 僕も君もいつか長い旅に出るだろう、手紙でも書くよ 柿の種みたいな人だねっていう言い方はもう二度と通用しないから 千切れそうになっても忘れないでね忘れたくなったらじゃあ忘れてね その花の名前は?と訊いてきたので持っていた辞書をすてた 明日辞めてしまおう(とすると)近寄ってくる今日の花籠 きみはどうして、ないているの? 花をあげた 受け取ってはくれなかった 眠っているのかもしれない 傍ら に置いて起きるのをじっと待った じきに空気が冷たくなり ちらかったそ らはかぜをひいたようにくすんだ 毛布を咥えて持ってくればよかったな とてもたくさんの 悲しい音楽を背中にとどめ 戯れるようにおどり さよ ならと振り返ると 吐き続けた息が闇に沈む いつまでも 星空と なぞられていく稜線が目にうつった
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作品データ
P V 数 : 553.6
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2024-06-08
コメント日時 2024-07-02
項目 | 全期間(2024/07/06現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
綺麗な感覚の詩で好きです!
0淡々と落ち着いた、不具合があったりしても綺麗な感じ方がタンポされていて良いですね。悲しい音楽を聴きたいことって良くありますね。踊る心があれば大丈夫な気がします。
0ありがとうございます。嬉しいです。頂いたコメントとは関係ありませんが、はなかごという漢字を二種類ほど書いてしまいました。好きな方に脳内変換してお読みください。
0悲しい音楽って、最後の方に出てきますね。これは銃声のイメージで書いてみました。全部は書きませんが、また違った読み方ができるのかもしれません。踊るように、お読み頂ければと思います。コメントを頂き、ありがとうございました。
1ことばのシャワー、交差しては離れて平行に流れてはまた交わる、そんな不思議なことばのシャワーをこの詩で浴びることができる。
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