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吐白


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第一連 当然これは本物の侍が甲冑を着てティッシュ配りをしているのではなく、コスプレである。「ニヒル真昼」からは、格好もティッシュ配りもただやらされているだけだということが窺える。しかも真昼間から。汗が戯れるということは相当な量の汗をかいていて、その雫が伝う様子やくっつく様子を描写したものであろう。サビの匂いがするということは、コスプレといえど本物を着ているということであろうか。汗によるものか、年季が入っている。日雇いであるため、自分がつけたサビではなく、これまでも幾人がこうしてきたということがわかる。そして流れ出る汗により、視界がぼやけてしまうほどの脱水症状を起こしている。 第二連 ティッシュを渡そうとする自分に対して、通行人は素通りどころか、回れ右をしている。よほど近づきたくないのだろうか。それを機に自分の格好、やっていることを再認識し、羞恥が押し寄せる。軋むとしているのは、甲冑が心象としての役割も果たしているからだろうか。 第三連 この状況に耐えかねた私は啖呵を切ろうとしてマネキンになってしまうわけだが、一見矛盾している。しかし、「話しても無駄だ」とか「何をしても無駄だ」という虚無感のようなものに襲われた時、人はマネキンの如く動かず、喋らず、という状態になることもあるだろう。第一連の「ニヒル」に通ずる部分があるはずである。もしくは、啖呵を切るような相手がいないから当然のことなのかもしれない。第一連で「からからになって」とあり、ここでは「歴史の砂の手」とある。砂漠や荒野のようなものを連想するが、目の前には街並みがあるはずだから、薄れゆく意識のまま足軽になっていれば、こんな格好をしていても苦痛や羞恥を感じることはないという、まさに「平々凡々」への憧れが窺えるのではないだろうか。 第四連 ここで急な百鬼夜行が始まるが、親指といえば真っ先に浮かんできたのは「父親」である。百鬼夜行という割には登場する妖怪はその一体だけで、街の発展の象徴とも言える高層ビルを食い潰すのである。自分の今置かれている場所で最も象徴的なものを、訳のわからぬまま壊される。先ほどまでは「無気力」という心情を表現するマネキンであったが、今では驚きのあまり言葉も出ず、硬直しているという身体的要素までマネキンになってしまったといえるのではないか。 第五連 先ほどの「高層ビル」や「巨人の親指のような」という表現とは対比的に、「小さな」という語が二度用いられている。自分の存在や存在する場所をそのように捉えているのだろうか。頼らない足取りで、どこか居場所を探している様子からも、「小ささ」が窺える。 第六連 親指の妖怪はやはり父親を表しているのか、生まれてきたことを祝福しない様子が描写される。しかし、なぜか小さい私は少し笑っていて、甲冑の隙間をハイカラな風が吹き抜けていく。時代の移ろいが感じられる。つまり、悪いイメージが投影された甲冑を外す時が近いのである。ここで初めてポジティブな表現が為されている。 第七連 かくれんぼが好きというのは、この行為の間、相手(鬼)の中に自分が存在していることを実感できる。それはむしろ見つかる以前、探されている間だけなのである。そういったことに喜びを感じるのが私である。 第八連 その喜びは更に曲がったものであればあるほど、大きいのであろうか。溜息や嘘にプラスのイメージが膨らんでいる。メリーゴーラウンドは本来規則的で、オーケストラにノイズなど問答無用。そういった常識から外れているものに心の底から楽しめていたということなのだろうか。小さい頃の自分は、第一連の今の自分に当てはまる「ニヒル」とは対比的に描かれている。 第九連 ここでタイトルの日雇いであることが回収される。今度は自分がその場から回れ右をする。さっきまでそこにいた自分を否定するかのようである。甲冑を脱いだというような描写はなく、「ない」とされていることから、やはり甲冑は心象としての役割も果たしていたと言えるだろうか。先ほどは羞恥に熱った私が、今度は前向きな気分に心を燃やそうとするのである。昼に殺されかけた私が、今や燃え盛る夕陽に自分の心が投影されている。夜は来ない。自分のありように気づいた夕陽はもう、沈むことがないのである。 (日雇いザムライ)

2024-03-03

これを難しく書いていると表現しているのはとても面白いですね。書くことにハマっている若い人がこんな意味わからんこと書くことの方がよっぽど意味わからんと思いますけどね。まあ流行っているという発想がどこから来たのかは知り得ませんが、もし流行っているのだとしたらその需要がどこから見出されているのかを理解しようとせずに、「意味わからん」で済ませてしまうのはもったいないのかもしれませんね。 コメントありがとうございます。 (拡大図のとなり)

2024-02-28

僕を顕にしたいという気持ちの現れがこの結果を生みましたね。コメントありがとうございます。 (拡大図のとなり)

2024-02-18

僕のその時の訳のわからん気持ちの投影なので訳わからんが正解的なものなのでしょう。コメントありがとうございます。 (拡大図のとなり)

2024-02-18

ちょっとなに言ってるかわからないですが、コメントありがとうございます? (拡大図のとなり)

2024-02-16