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辰砂、くちびるに
辰砂のグロスを塗れば 唇はすましたように つんと閉じたまま 何も言わないでいられる 私は あなたの至上の少女に すきを受け止めたい きたないところは考えないで 純粋な部分だけ 柔らかな袋をかぶせて育てて きれいに色づいたものだけを あなたの口に 苦いものはいらない (ね、そう甘いところだけ) そうやって あなたは きれいに、そのまま その無垢なままの少女で あなたのために呼吸をする 私のことをすきでいて
辰砂、くちびるに ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 845.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 1
作成日時 2017-10-17
コメント日時 2017-10-23
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 1 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
いま放映されている「宝石の国」というアニメに辰砂が出てきたのでおっと思って読みました。 多分この耽美的な雰囲気はもっと熟成させることができるはずだと感じました。ちょっと小品すぎるな、もったいない。っぽさ、だけが漂っていて核心にまで至れていないような。
0祝儀敷さん コメントありがとうございます。 宝石の国私もアニメと漫画でがっつり見ています。絵もお話も独特的で素敵ですよね……! 辰砂を題名にいれたのは宝石の国で漢字を知って素敵だなと前に思ったのと、最近奮発して買ったリップグロスの色の名前が偶然辰砂だったからです。発色がとても綺麗で気に入っています。 だいぶ関係ない話ばかりしてしまいましたが、指摘された箇所について。 短い詩になったので物足りなさが出てしまったのかな、と反省しました。ただ、これ以上付け加えて冗長になってしまうのもなあって思うところもあったので、文章をながくするのではなく、もっと単語とかを工夫して内容を広げられたらなあと思いました。 ご指摘ありがとうございました。
0別名「賢者の石」ですか。 冒頭から流れを感じますね。歌唱のように。 途切れ途切れな息継ぎが、逆に胸の鼓動に作用します。きっと文章の上手な方なのでしょうね。 あなたに対する想い、憧れが、距離感を伴って読み手にも伝わってきますよ。
0花緒さん コメントありがとうございます。好きな作品と言ってもらえてうれしいです。書きたかった雰囲気が伝わったならよかったと嬉しく思いました。
0アラメルモさん コメントありがとうございます。 改行など目で追っていてくどくならないように気をつけながら書いているので、それがちゃんと他の人が読んでも読みやすいようやなできてたみたいならよかったです。 また、書きたかった感情が伝わったのうれしいです。ありがとうございます。
0まず、唇は何のために存在するのか、そんなことを考えました。物を食べるのは歯があればいいし、喋るのも声帯があればいいし、なんだか、口を通る門番の役割を果たしつつも、唇自体に機能はありません。それでも、唇には何だか惹かれるものがあり、強いて言うならば、口づけをする機能はあるかもしれないですね。 というのも、グロスを塗る、という行為がどういう意味を持つのかを考えたのです。それは、唇をより魅力的にひきたてることです。そして、さらに魅力を増すためには、そのグロスを引き立たせるために、唇を閉じることです。すると、自然と物を食べたり、喋ったりすることができなくなります。 途中の「すきを受け止めたい」というのは、好き、でも、隙でも、どちらでも成り立つように思いました。 そして、「あなたの口に/苦いものはいらない」と相手の口を想うこと。 「無垢なままの少女」とは、グロスを塗る行為とは相反するように思いました。そして、そうか、口は呼吸をする機能をも持つと再認識し、結末は、なんだか、相手の口から吐かれた空気を取り込んで生きる「私」の存在を思わされました。
0なかたつさん コメントありがとうございます。 唇について、確かに考えてみるとなんであるのか不思議な気持ちになりました。きっと、歯だけしかないと口が乾燥するからかなと思ったりもしました。 グロスや口紅を塗るとなんでか口を閉じたくなります。異質感がするからか唇を自分のものなのに拒否したくなります。 すきをうけとめたい、は中々好きな人ができないよって言ってたかわいいお友達のすきを受け止めてしまいたい、と過去に思ったこともあったからです。
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