別枠表示
杞憂
回遊魚のように 毎晩身をすり寄せるから 黒い服がたちまち 台無しにされて 夏になってから だいぶ形が変わったと ブラッシングする手が はたと止まる このままいくと どんどんちいさくなって いつか存在そのものが 無くなりそうで そうっと撫でて 確かめてみるよ
杞憂 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1636.5
お気に入り数: 3
投票数 : 0
ポイント数 : 4
作成日時 2020-08-31
コメント日時 2020-09-06
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 4 | 4 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合 | 4 | 4 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
対象が何かは明確にされていませんが、 >回遊魚のように >毎晩身をすり寄せるから という冒頭の表現だけでおよそ猫だろうと想像できるのが上手いなぁと思います。でも、フェレットでもいいし、もっと違う存在かもしれない。限定されていないから思い思いの愛らしい姿を想像することが可能ですね。 >このままいくと >どんどんちいさくなって >いつか存在そのものが >無くなりそうで 我が家は犬ですが、毛が生え変わる時期は軽く撫でただけで驚くほど毛が抜けます。また、毛を短く刈ったあとはずいぶんと小さく感じるものです。 さらに人間との寿命の違いに思いをめぐらせたとき、遠くない未来に訪れる喪失について嫌でも考えさせられます。 とても優しい眼差しを感じて、胸がほっと温かくなりました。 すっきりとおさまっていますが、ふと抱いた不安などを、もう少し書き込んでも良いのではないかなと思いました。素敵な作品ですが、少しだけ物足りないというか、この作品の世界にもう少し長く留まらせてほしいと思いました。
1この詩のタイトルの杞憂が、この詩の中の何に該当するのかと思いました。存在そのものがなくなる杞憂自体がさらになにか別のものを言い換えて居る様で。回遊魚の様に。繊細な手つきが何かを語って居る様でした。
1コメントをありがとうございます。ご推察の通り、我が家の猫のことを書きました。13年間も一緒にいますが、お互いにいい年なのでどちらが先に消えるのかな、などと心の中で考えることがあります。 そうですね、自分でももう少し書こうかなと思いましたが、ぼんやりとした不安というものは挙げ出したらキリがなくなるのでやめました。またどこかでもしかしたら改稿するかもしれません。
0犬かな、猫かな うちの犬も、きっと羊毛フェルトの妖精さんです。お仲間ですね
1鋭いコメントにどぎまぎとしています。 例えば、お気に入りの黒い服が知らない間に色褪せてしまっていることに気づいて不安になったりしませんか。 経年変化だよと笑い飛ばす人がいる中で、変化が些細なものに思えず、喪失される予感として頭の片隅を過ぎったりするのです。
0好きな詩です。
1猫でした。 毎回テニスボール2個分くらいになるので、集めるとちょっとした子猫くらい造れるかもしれないですね。
0ありがとうございます。 嬉しいです。
0身近なものを書いていながら、最終的に宇宙のことまで思い巡らしていました(書かなかったのですが。。)笑 ABさんにいい、と言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます。
0