何を信じようとしたのか
「これまで」を
信じないことを信じると決めた
知の巨人たち
そして彼らと共に跳躍した
実践者
革命家
暴君
名君
自らが思想家であり実践者であった者もある
今
同じ匂いの充満するまちは
爆発寸前
次は何を信じようと人々は血眼で
どうかください
新たな時代を「我々」の代わりに血を流し切り開いてくれる人物を
どうかください
裸の王様に裸だと告げて殺されてしまう表現者を
しかしこうして
我々は知っている
新たな時代は「これまで」を
切り捨てあからさまになじるが
それは決別を意味するものでは決してない
だからこそ私たちは
「これから」を実現する騎士の出現を求め
自らがその旗手であらねばと
夢想する
求めているのは
我々が幸せに向かって進むことのできる
美しい時代
いつの時代もどんな世界でもヒトはそれを求め続けている
ともするとそれは復興と呼ばれるかも知れないが
恐らく決して復興などではない
次の競争の始まりとして
誰かが誰かと
何かが何かと
入れ替わる
その有り様は限りなく優雅で冷酷
その光と影はあまりに鮮烈
騎士として優雅なる冷酷をわが手に
幸せへと導く旗手足るわが子をこの腕に
確かな確信をこの足に
幸福への道を歩むことができますように
私はなぜか何かに祈るように夢想する
作品データ
コメント数 : 2
P V 数 : 1187.8
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 3
作成日時 2020-08-11
コメント日時 2020-08-13
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 3 | 3 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 3 | 3 |
閲覧指数:1187.8
2024/11/23 17時13分09秒現在
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わくわくして読み始めました。 >今 >同じ匂いの充満するまちは >爆発寸前 このあたりは最高です。 しかしこの少しあとに祈りが始まりますが、その祈りが「幸せ」「幸福」を願うものに落着しているのはなんか惜しいと思いました。 ルネサンス以前以後のコントラストを出そうとするのか、同質性を書こうとするのか、たぶんその両方を表現したいと作者さんは考えていると感じられました。私のこの受け取り方が正しいとすれば、もっと書く順番を整理し、書き方を計算する必要があったのではないだろうか、と思いました。 タイトルが「唄」となっていますね。「唄う」ことはできていると思いました。ただこの内容を表現するのであれば、私ならもっと「計画」ということを「唄う」前に十分におこなうだろうと思いました。 ちなみに私はかつて或る方と議論になって、書くにあたって「計算」ということをするのを否定的に言ったことがあります。しかし今、私は「計算」はやはり必要なことだという考えに変わってきています。 繰り返しになりますが、コントラストと連続性、この両者の混じり合いを抒情的に表現したことが、この作品の妙味だとは感じられました。
1過分なコメントをいただき恐縮です。「計画が足りない」というご指摘ごもっともだと思います。自分自身このテーマについては再度取り組んでみたいという気持ちがあります。小説、脚本を書く際のプロットの重要性について最近考えているところです。数少ない美点を拾い上げていただいたお褒めの言葉を胸に更に励みたいと思います。こうしてお言葉をいただける場が本当に貴重だなと最近しみじみと思っています。
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