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老犬のまなざし
あすにも 消えてしまいそうな 老犬の 小さな手に まだまだ生きるつもりの わたしの 手を添える 老犬は 穏やかなまなざしで わたしの 存在を 感じている 不揃いなふたりの呼吸と 頬をかすめる12月の冷気が 朧げな不安を誘う 「いつでもおいで」 老犬は 耳だけをわずかに ぴくっと動かす 「自由になったらわたしの中に いつでも遊びにおいで」 老犬はひっそりと笑う 全てを見透かす穏やかさで ひっそりと笑っている わたしは少しだけ 混乱する 頭を撫でてやる 老犬の頭蓋骨は小さくて 人間の赤ちゃんのように暖かい
老犬のまなざし ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1378.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 29
作成日時 2019-12-27
コメント日時 2019-12-30
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 5 | 5 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 2 | 2 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 22 | 22 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 29 | 29 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 1.3 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0.5 | 0.5 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 5.5 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 7.3 | 2.5 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
実家で昔飼っていた犬を思い出します。 ほのかに暖かかったあの体と、一瞬往年の動きを見せるあの様を。 老犬の雰囲気がよく出ているように感じました。 身近にそのような犬がいるのかもしれませんね。 もしそうなら大切にしてやってください。
0羽田恭さん この詩に出てくる老犬は3年前に亡くなってしまいました。詩にしようとは思っていませんでしたが生きているころの写真を見ていたら書きたくなりました。 老犬の雰囲気ってありますよね。穏やかで、なにも見えていないのになにもかも見えているかのような・・・ ありがとうございます。
0yamabitoさん 自分でも書いていて素朴だなぁと思いました。技巧とまで言えるか分かりませんが、なるべく技術を前に出さないように意識して書きました。犬の話をするときはわかりやすい言葉を使ったほうがいい気がして。不思議ですけど。 ありがとうございます。
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