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怒りの矛先はあくまで内向きに
ぞんざいな言葉で ぞんざいな態度で ぞんざいな扱いを 受ける日々に積もらせた憎しみは 真っ黒いグラフキューブとなって心根を塗りつぶす 怒りの矛先はあくまで内向きに 蒼く光る刃は微睡む夜にこそ砥がれる その鋭利は触れてこそ感じられ その温度は食んでこそ知られる 渇いた心に風が吹き込む朝 通勤列車を待つホームの中 自分自身に言い聞かす言霊 怒りの矛先はあくまで内向きに ぞんざいな言葉で ぞんざいな態度で ぞんざいな扱いを 飽き足りず仕掛ける奴の手が 私の心の奥の奥 剥き出しの刃に触れたとしても 私は白けたまなこで見ているだけだ 血みどろに驚く奴の目を カラスの眼玉で見ているだけだ
怒りの矛先はあくまで内向きに ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1397.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2019-12-09
コメント日時 2019-12-13
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
文章に慣れている印象がします。 特に話の流れですが、冒頭はドロドロした憎しみを思わせる詩句が続きます。 が、心地よい風が吹き込む朝、で大変爽快な印象を与え、 再びドロドロな表現へ再転換される。この構成が上手い気がしました。 >怒りの矛先はあくまで内向きに ここに違和感を感じます。「矛先」が内向き、ということは普通に考えると自分に怒りが向いていると解釈するのですが、どうもそんな詩句はなさそうです。 内省を表した表現が全くないので、ただ一方的に謎の怒りを向けた作品としか受け取れず、となるとやはり「内向き」が致命的な気がしました。
0タイトルにもあるぐらいであるから、こ怒りの矛先を内に向けることは書き手にとっても必要な核なのだろう。怒りが研がれ、五感をもっての語りが非常に熟れていて心にスッ、と入ってくるものがあった。自分からは矛先は他者には向けないが、触れたら傷つけるぐらいの怒り。ちなみに怒り、という感情は発生直後から長くても六秒で下降するらしい。それを懐に持ち続け研ぎすます。白けた目で見ているが、それは単にぞんざいな他者への怒りなのか? 内向きだがそれはすべてに向いた怒りのようにも感じる。怒りを懐に朝の駅のホームに佇む姿が印象的です。
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