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うつせみ
倒れこんで見上げる 糸杉に貫かれた夜空 十月のオリオン 見えない方の目に流星が降り注ぐ 落下して砕けちる夢の記憶 業火に突進する左利きの馬 彼岸花しか咲かない心の庭 上手に首を吊る園児たち 涙でできた尖塔の崩落 ぼくの感情のロバに足がなかった だから幸福だった 七才の午後 脱皮したばかりのぼくに夜が突き刺さる 肺の中に夜が満ちて息ができなくなる 粒子状の夜と混ざって存在が溶けてゆく せかいから きみから ぼくはいなくなる 薄く透明なぬけがらを残して カ ヲ ル ワ ク セ イ ア マ イ マ ボ ロ シ ヌ レ タ サ ヨ ナ ラ キ ミ ハ ワ ラ ッ テ
うつせみ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 2308.1
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 24
作成日時 2019-05-01
コメント日時 2019-05-14
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 6 | 5 |
前衛性 | 3 | 1 |
可読性 | 2 | 0 |
エンタメ | 3 | 0 |
技巧 | 5 | 2 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 4 | 2 |
総合ポイント | 24 | 11 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 1.2 | 1 |
前衛性 | 0.6 | 0 |
可読性 | 0.4 | 0 |
エンタメ | 0.6 | 0 |
技巧 | 1 | 0 |
音韻 | 0.2 | 0 |
構成 | 0.8 | 1 |
総合 | 4.8 | 2 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
出だしで美しいイメージなのかなと思っていると 『見えない方の目』『上手に首を吊る園児たち』など怖い感じもあり、 あなどれない、何が出てくるかという緊張感を持ちながら読みました。 一方で根柢に貫かれている核となるもの?なりが見えにくい気もして、 自分ではややこの詩を掴み切れないような感覚も受けました。
0tOiLeTさま 読んでくださりありがとうございます。 この詩を貫く核は「厭世観」です。夜空を見上げるのもある種の現実逃避ですし、最後クラゲのように溶けてなくなりたい、というのも悲観からの願望です。全体を通して一貫しているつもりですが、伝わらなかったのはわたしの技量のなさで、より一層精進していきたいと思います。 コメントくださり本当に感謝です。
0ちょっと言葉たらずでした。 緊張感?を持って読み進めながらも、 全体として幻想的な空間に包まれてる感じは心地よかったです。 ここが今作の味といえるんでしょうか?
0tOiLeT さま そうですね。悲観から派生した幻想がこの作品の色、個性といえますので、それを感じ取っていただけたのなら良かったです。 ですが、自分でも説明できない要素もある詩なので、結局読み手に何を感じていただけるかが全てだと思います。 再びコメントくださり本当にありがとうございます。
0>落下して砕けちる夢の記憶 ここの後から始まる世界観が好きです。 最後のカタカナのところが、満天の夜空に見えました。 でも粒子のイメージでしょうか。 見当違いだったら、ごめんなさい。
0佐久 乱さま 読んでくださりありがとうございます。 最後のカタカナは星空をイメージしています。本当は一字一字角度を変えて配置し、星の瞬くような感じを出したかったのですが、スマホでは無理でした。(ワードとかなら出来るのでしょうか?) 世界観が好きと言っていただきとても嬉しいです。 コメントくださり本当に感謝です。
0凄く好きです。僕好みの詩的フレーズが時に予想通りに時に予想を裏切り連なっている。そのバランスが絶妙に心地いい。「業火に突進する左利きの馬」とか「ぼくの感情のロバに足がなかった」とかは筆者様が意識したより効果を発揮しているのではないかと感じました。また、これだけでは優等生的によくまとまった詩になっていたかもしれませんが、最終カタカナ四行部分で視覚面でも楽しませ、ある種の実験性も帯びている。いい作品を読ませていただきました。
0仲程さま 読んでくださりありがとうございます。 確かに最終行はあまりにも平易ですね。なぜそうしたのかはっきりとした理由はなく、なんとなく、勘としかいいようがありません。もっと凝った表現の方が良かったかもしれませんね。 コメントくださり本当に感謝です。
0stereotype2085さま 読んでくださりありがとうございます。 凄く好きと言ってもらえて望外のよろこびであると共に非常に恐縮です。 最後のカタカナ部分の試みも好意的に受けとっていただき嬉しいです。 もっと表現力をアップできるよう努力したいと思います。 コメントくださり本当に感謝です。
0拝見しました。 やはり後半のカタカナ部分の素晴らしさでしょうか。星空のようにも見えますし、抜群のセンスです。 前半部分も良いのですが、ややセンスで持っていき過ぎていて、読者を置き去りにしている感じもしました。 また、突き刺さるモノが流星→夜と変化しています。流星は見えない方の目に刺さっており、対比を狙っているのかもなと。ただ、そうだとするともう少しそこも(つまり流星の煌びやかさと夜の真っ暗な様)プッシュした方がより良くなると考えました。
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