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a mute
あの夏、時代と共に忘れ去られ、切り捨てられたアルファベットが反逆を開始した。 彼らの美学であるゲリラ戦を戦い抜いて、とうとう最後の城まで落とし、ついに自分の存在を世に知らしめた。 団結した彼らは自分たちのことを“黙字”と名乗り、黙字の、黙字による、黙字のための政治を行うと宣言した。 その名を以て、反逆の声は無くなった。 【補足】 美学:aesthetics 夏:summer ゲリラ兵、ゲリラ戦:guerrilla 城:Castle 名前:name 黙字:a silent letter または a mute 【参考文献】 仲村芳信(2000)「英語の黙字 : 発音の落とし穴」沖縄大学紀要 17, 19-54
a mute ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1231.4
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2019-01-27
コメント日時 2019-02-02
項目 | 全期間(2024/11/24現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
二次創作…ということではないのかもしれないですが、これは鍵がないと楽しめないタイプの作品だと思います。 で、詩本体よりもずれたところに興味が行ってしまう感じもあります。 切り捨てられたアルファベットたちはどういう発音で会話をするのか…戦う相手と違う言葉だったのか…
0社町 迅さんこんにちは。コメントありがとうございます! 詩というより、暗号解読的な、パズル的な楽しみ方をイメージしてみました。 そういう意味では「詩本体よりもずれたところに興味が行ってしまう」という指摘はそのとおりだと思いました。
0拝見しました。フムフム な、なんだこれは・・ 表記のアルファベットを覗くことで暗号的なものが現れるのかなあ、黙字のアルファベットになにか詩を読み解く秘密があるのかなあ、などと、紙につらつらと書いては思考を巡らせていると、自分は漫画の探偵役かよ、と思わずツッコミを入れてしまいました。 非常に前衛的なアイデアであり、そういった作品にはパワーがある。本作も作者の溢れるアイデアをフルに生かした、エネルギッシュな作品として好感を持ちました。
0何だこれは! 良い意味での驚きがあります。柿原君、前衛詩、実験詩にも手をつけるようになったんだね、という印象。内容的にも美学によるゲリラ戦を戦い抜いた黙字たちが、黙字による政治を行うという内容。スリリングで暗に隠れたエロティシズム、色気も感じる内容でした。良作ではないでしょうか。
0ふじりゅうさん>コメントありがとうございます! またアイディア勝負してみました。狙い通りの「言葉のパズル」を楽しんでいただけたようで嬉しく思います。
0stereotype2085さん>コメントありがとうございます! 前衛詩、実験詩など、そういう言葉はあまり知らないので(すみません)、これから色々調べてみます!でも、いつも自分なりに確かに実験みたいなイメージで施策に取り組んでいるつもりです。 エロティシズムや色気ですか。そこは作者の僕でも気づかなかったです! 良策と感じていただけて嬉しいです。
0すごい気になっていたのだけれど、謎解き要素にばかり目がいってしかもその謎が解けないので落ち着かない。 作者による解題もとい答え合わせが欲しい。
0渡辺八畳@祝儀敷さん>コメントありがとうございます! 黙字は英語でa silent letter または a muteっていうんです。 黙字というのはknowのkみたいな発音されなくなった文字、音のことです。 補足の中に上げている単語には全て黙字がありまして、上からa,m,u,t,eです。 「団結した彼ら」は黙字(=a+m+u+t+e= a mute )となった、つまり、読まれない発音のアルファベットで新たに読まれる単語を作ったというストーリーです。
0沖縄大学紀要と言う引用が新鮮でした。調べてみようという気がしますし、こんなアプローチのしかたもあるんだと、詩そのものと言うよりは詩作の方法論と言う点で新鮮な詩であると思いました。
0エイクピアさん>コメントありがとうございます。 そういう視点で見ていただけるとは思ってもみませんでした。 参考文献として出してよかったなと思いました。ありがとうございました。
0仲程さん>コメントありがとうございます。 羨ましい感性だなんてとんでもないです。ある意味ビギナーズラックです。 まさか詩の投稿サイトに引用されるとは思ってないでしょうね〜 よければ仲程さんも読んでみてください。ciniiのオープンソースで誰でもネットから簡単に閲覧できますよ。色々な黙字があって面白かったです。
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