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ためられたメダカ
外の雨水ためにためられているメダカ もう3年近くになる ドンキホーテで買ってきたメダカは ボウフラ対策にそこに放された 実は餌は気が向いた時しかやっていない なのに毎年発生してくる このメダカたちは去年のメダカなのか それとも世代交代してしまったのか ある日メダカを掬ってみて 比較的に綺麗な水がめにいれてみたら 餌もやっていたのにすぐに死んだ もはや雨水ためでなければ生きられないらしい 暑い日も、寒い日も、見入ってしまう 暑い日は活発な動きを 寒い日はメダカを探すことから だが想像している以上に 雨水ための中の世界は過酷なのかもしれない 飽和した水ためで生んだ卵や稚魚を食べても 冬の寒さに凍えて冬眠できないのなら 毎年彼らが新しく更新されていくなら 更新されてないことを祈ってみても それは強いものが毎年生き残って 弱いメダカは食べられているということ そんな世界には生きたくないと思うけど ためられたメダカは実は私たちなのかもしれない
ためられたメダカ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1051.7
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2019-01-25
コメント日時 2019-01-31
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
拝読して、詩を書き慣れているお方でしょうか?と思いました。 メダカをテーマにしたのはとても良いですし、最終連への動きも見事です。メダカに対する表現も、可愛いものではなく過酷な世界を裏付けているように思えます。「更新」が特にそうですね。暑い日のメダカへの心配は特になさそうに見えます。 確かメダカを飼育するための水は、カルキ抜き(外に半日ほど放置)をしなければならなかったと思います。それで「比較的に綺麗な」なのでしょうか。
0仁川路様 御コメント頂戴し、ありがとうございます。 ボウフラの排除という役目を持って人間が勝手に投入したメダカですが 小さくちょこちょこと愛おしい一方で、餌付けしていない 水槽の中では蠱毒がごとき共食いが 起こっているはずで、無情を感じぜずにはおれません。 比較的綺麗な水甕の水も雨水です。 うちのメダカたちは水道の水を通してエラ呼吸したことはないかもしれません。
0仁川路様 御コメント頂戴し、ありがとうございます。 ボウフラの排除という役目を持って人間が勝手に投入したメダカですが 小さくちょこちょこと愛おしい一方で、餌付けしていない 水槽の中では蠱毒がごとき共食いが 起こっているはずで、無情を感じぜずにはおれません。 比較的綺麗な水甕の水も雨水です。 うちのメダカたちは水道の水を通してエラ呼吸したことはないかもしれません。
0説明や記述に寄っているような印象をうけました。書かれていることだけで全てと言うような感じでした。 五連目で初めて感情が出てますけど、なんだか冷たくて… 情を控えていることで、そこに厳しさがあることが(メタ的にですが)伝わります。 自然界か生命の厳しさ。もしくは、そういうところでしか生きてない/生きられないものへの厳しい目線。
0社町様 ありがとうございます。メダカでも人間でも人生でもメダカ生でも 生きてるってそもそも辛かったり、不公平だったり、どうして生きてるんだろう、 メダカは食べられるときに痛みを感じたり、飢えて絶望したりしないんだろうか、 とか考えながら水溜を眺めていたのを思い出して詩作にいたりました。というか、そういうことを 自分でも意識せずにコンセプトにしながら詩作していたと気づきました。ありがとうございます。
0かなりこれは良い詩だ。 しっかりと各連のなかでメダカにまつわるエピソードを示しているので読者にとっても詩中のメダカ像をバックボーン含めて描きやすく、ただの名詞である「メダカ」ではない、ともすれば有象無象でない確立した個の存在としての「メダカ」を構築させた末に「ためられたメダカは実は私たちなのかもしれない」とこの詩のテーマを書いている。これがメダカの個の確立を欠いてテーマを書いていたら安直な比喩で終わっていた。
0「ためられたメダカは実は私たちなのかもしれない」 こんな感慨は予想できたものかもしれませんが、深い知見だと思いました。ドン・キホーテは何でも売っているような印象で、でもメダカが売って居る描写はユーモラスだと思いました。ぼうふら対策と言うのも常識的な内容ですが、詩の内容に転嫁されますと、メダカの雑食性が分かり成長後の蚊のイメージもこの詩を支えているかと思うほどです。
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