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貧乳が添えられている *
あんなにかなしく寝たあとに 薄暗がった気持ちで瞼をあけると あばら浮く貧乳の女がベッド脇に添えられていて 触りもせずに 泣きたくなった あまりに幼い見た目だが 幼形成熟 これで成人なのだ もう育つことはない 姿はまんま子供でしかないのに 恥ずかしさだけは大人になって 口を固く閉めながら僕のために添えられている 直立不動で 少ししかない陰毛がなびくことなく生え下がっている しゃぶりつきたい 水が流れるよう 無限への真理を秘めている乳房から 白銀の孤を描く腰を巡って かわいらしく膨らんだ臀部まで そうしてこの女に声をあげさせたい 僕によって嬌声をあげさせたい だけど届かない 僕は首だけでころりとベッドにころがっている そして君には胸が無い いや小さくてもあるにはある、そうあるんだ だけど殆どの人にとってそれは無いに等しく そして僕には手も無く足も無く性器もなにも無く 有るのは弱弱しくふるえる眼ぐらいだ 欠け者同士がひとつ部屋の中 視姦されていると思っているのだろう 女の顔はみるみる赤くなっていくが それは視線を送る僕の気持ちが こんなにぐちゃぐちゃなのを知らないからだ 襲ってくださいと言わされているかのように なにも纏わない女を 押し倒して 吸って貪って 好きなようにして 孕ませる そんなこともできないまま 窓も無いこの部屋の空気は淀むばかりだ 目の前の貧乳は遥かすぎるほど遠くにあって 女の子宮はいつまでも空なまま 母となりお乳が張れば 部屋の外へと出られるのだろうに この僕への供物である限り それは叶わぬまま ベッド脇へ添えられる呪縛が 永遠に続く 一本だけの蛍光灯が青白い光を発して 貧乳のアンダーにとても僅かな影をつくる それがあまりに美しくて かなしさがぶりかえしてくる 女は羞恥のあまり失禁してしまった アンモニア臭が窮屈なこの部屋に充ちる 星の宿る瞳が 涙を噛み殺している 隅に埃が溜まる部屋で ピンクの乳首だけがまぶしい あまりにもかなしくて また眠ることもできずに 僕は貧乳を見つめるしかない
貧乳が添えられている * ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1400.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-12-17
コメント日時 2019-01-04
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
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0猟奇的な悲しみとエロスが 失意と寂しさの表現から織られているような 女の性への在り方の虚しさの心に共感していながら ベッドの側に置いたり犯したいという、男性の自らの欲望への恥という自覚という感受性でもって 性の欲望の現場にあるかなしい自己矛盾を訴えているとも、欲望への自己弁護的欲求のシーンとも 色々、感じました。
0maruさん 「オナニーはファンタジー、童貞は文学」と、これは常々私が冗談半分で言っていることだが、つまり半分は本気なのです。肥大化する一方の性衝動とそれが叶えられぬことによる辛さ悲しさ。否、性行為だけが童貞にまつわる事象ではない。童貞の辛さとはつまり共鳴することのできる相手がいない孤独の辛さ。どこまでも仮想でしかない相手に対しどこまでも大きく強く思わざるを得ない辛さ。 なので童貞とは肉体の条件よりも精神的な観点にこそ判別の由来があるべきなのです。
0異性がどこまでも脳内的な存在で、現実的な経験に根差した人間的関係ではないから ファンタジー的な存在になっているから 大きくなったり魅力的になったりあれこれ、どこまでいっても妄想であり妄想だとわかっていながら現実性へとジャンプできない無念と開き直れない精神薄弱 それを言えば「キモーイ」と言われるかもしれない...などという被害妄想。まず自らを性的弱者だと自己規定しているところから始まっている時点で紛れもなく童貞は文学、文学故に基本的に妄想 文章のなかの存在ならいいけど自分がまさにそうなってしまったら、自分は漫画のキャラじゃないのに、漫画の中の童貞みたいに童貞というピエロを演じはじめるわけです。まあ、俺は童貞だぞ!と開き直って自己嫌悪してもない人は童貞だとしても、童貞臭くはないわけで 女性はそういう、精神的に余裕があるかないかできっぱりと男性を判断してノーかイエスかやるわけでね それはもう理屈以前の感覚だから容赦ないわけでそういうものに抗おうとして 強く思わざるをえないとなるという 大きく強く出る対象も結局は自分の脳内の女性像に対してだから倒せないし満足しないし勝てないし負けない虚無 だって、童貞なんてただの無意味な悪口だもの。僕も、童貞は精神的な観点だと思います。強く生きてほしい。
0一応肉体的には童貞じゃないからね。でもそれを書いてしまう時点で精神的に童貞なんよね。
0なぜ11月分の選評を出さなかった? 出せなかったな。自分に嘘はつけない、けど俺の「目的地」を選びたくはない。ドンマイだな。毎月オレは投稿して永遠に選評出せなくしたるわ。悔しいよなあw
0自意識過剰だなぁ。あんたが投稿始める前から俺はキュレーションはあまりやってねぇんだ。忙しいしのよ。3月には人生初の引越ししなきゃいけないし、そうでなくても選評はほかの人に任せて俺はビーレビの管理や改良に力を注ぎたい。
0あと俺がキュレーションした作者はビーレビからいなくなりがちだから、なんか躊躇われる
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