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雨やみ上がり虹のハシまでいと電話するすると吐く恋人のサギ
きみがクロと言うからわたしはシロと言う、どちらも七色からはみ出すくせにどうして白黒つけなきゃならないの。雨が上がって虹が出て、目を黒白させたきみは口を尖らせて、それを両手でつまんで伸ばすからアヒルみたいだ。夢の国のドナちゃんは人気者だけれど、きみのそれはぜんぜん支持されないと思う、そんなことは徒労だよ。いや違うこれは苦労だ。それならば買ってでもしろ!ってもうちっとも若くはないんだけどさ。じゃあ玄人かな。いやまだまだ、素人だね。 わたしはきみを知ろうとする。きみはわたしをクロウにして飛ばす。カアカア。帰ろうか。それぞれの家路。二人で帰る家がないのだから、いつまでたっても本当のところは言えないのであって、癒えない傷はいや増すばかり。だからね、わたしたちどこまでもグレイ、サギに似てるのよ、ツルの偽物みたい。じゃあぼくたちは二人でツルツル擬きだね。きみの脳みそみたいに? うん、そうだったらいいよね、また後で電話する。 そしていつだって鳴らない電話。 次のでいとを約束しそびれたまま、闇上がる、朝。
雨やみ上がり虹のハシまでいと電話するすると吐く恋人のサギ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1175.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-07-13
コメント日時 2018-07-19
項目 | 全期間(2024/11/24現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
イメージが奔放で、白黒つけるから、目を白黒させた君や、徒労ではなくて苦労や、さらに玄人、素人、知ろうとする、クロウからカアカア、サギ、ツルからツルツル擬き。言えないから癒えない傷などもありました。一人語りにも見えますが、奔放なイメージが決して、モノローグに陥らない印象を受けました。
0色のギミックと寓話のギミックが混ざり合って、映像的な作品になっていますね。緩やかな言葉遊びがリズムを作ることで エイクピア様のおっしゃるような単なるモノローグで終始しない効果が出てきているのだと思います。 付き合い始めたカップルが携帯電話がない時、固定電話を引っ張って交わした、ひそやかで親密な会話の世界が上記のギミックによって 上手に拡張現実されています。
0エイクピアさんへ コメントありがとうございます。 奔放なイメージと言っていただきうれしいです。タイトルありきで書いたのでそのようになったのかもしれません。書いていてとてもたのしかったのを覚えています。
0こずAさんへ はじめまして。 コメントありがとうございます。 言葉遊び、大好きなもので。いつだって詩のなかでは飛んだり跳ねたり踊ったりしたいと思っております。 あ、かるいれんあいしたいくらいおもいなんてごめんだひろい宇宙で
0書き忘れましたが、これもゴル作です。お題は私が出しました。
0読んでいて、好みで楽しかったです。自由に流れるように綴られた詩は癒されます。
0かるべまさひろさんへ コメントありがとうございます。 〈自由に流れるように綴られ〉て見えたのならばうれしいです。私は、息継ぎができずに15メートル程度しか泳げないし逆上がりもできないし、バスケをやれば飛んでくるボールが怖くて毎回突き指するくらいの鈍さなので、現実が不自由な代わりに、せめて詩のなかでは飛んだり跳ねたり踊ったりしていたいと思っています。もっともっと、軽くなりたい。
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