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命を道具としてだけでなく、目的とせよ
仮定の話ではなく現実としておれはルールに従っている 殺すな、奪うな、騙すなといった定言命法 道徳に法律にマナー 手あたり次第にすでに従っているにもかかわらず、 おれはおれがなぜルールに従っているのかをうまくおれに説明できないでいる 社会がルールに従うよう、おれに強制していると考えてみよう ルールは物理的な強制力を持たない 罰則を執行する強制力は社会にある したがって、ルールに従う構成員から成る社会がルールより先に存在しなければルールに従う者は誰一人いないことになり、矛盾だ おれがルールに従うのは強制とはなんの関係もない とっくに分かっていて言えなかったことだ つまり、おれは自ら進んでルールに従っている もはや認めよう、おれは家畜だ おれがルールに従う理由はおれが家畜として生まれたからだ 循環論法は理由にならない 理由を知らないまま隷従している 屈辱だが笑ってしまう 笑うな。 そうではない 従っているルールがある それが従うべきルールかどうかを決定するルールをおれは持っていない、とでも? どうせ家畜なら楽になりたいが、そうではない 持っていないように見えるだけでそれは在る 従えと書かれた法典の在り処をおれは自分の内に探すことになる ルールに従うルールをプレインストールされて生まれてきてその場所は隠されている 人間が自身を家畜化したとき、群れは文明社会へ相を移す そこでは支配より先に従属が働いている ルールに従いたい衝動が先になければそれがルールだと知ることすらないからだ 家畜の中から王が生まれる 隠された法典の新たなページがめくられる 間違えるな 従属が進化する 従属だけが進化し、支配は従属への従属にすぎない 新しい家畜たちは革命を生む おれは痛みの走り抜けた傷跡を指先で辿り、 痛みの密やかな含み笑いに耳を傾け、 法典の在り処を突き止めようとする 死ぬな、生きて苦痛を与えよ、私は私自身に従っている 私の王が住まう宮殿がおれであることをおれは喜ぶ おれはルールに従っているが、痛みに従っているのではない おれが痛みを支配するほど、おれはルールに従順となるのだ おれの唾が苦いのはおれが苦い水を選んで飲むからだ 家畜化が進めば進むほど、おれたちは自分自身の主人となる おれをおれと呼ぶおれは家畜の王だ、喜びのうちに宮殿を去れ ルールに従うルールの解読に成功すれば、 ルールを破るルールも生成できるようになるだろう 最高の家畜こそが犠牲となって神に捧げられることを忘れるな 明日の暴動のために
命を道具としてだけでなく、目的とせよ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1106.3
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2023-11-04
コメント日時 2023-11-12
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
声に出して読んでみたくなる作品ですね。アジテートの先に命の稀さのメッセージが読み取れ、タイトルが脱循環なところがよかったです。
0社畜、という重たい言葉を思い出しました。管理社会、とか、KY,という言葉のいやらしさも。自由を語りたければ家畜を思わなければいけない時代なのかもしれないですね。自分を犬のように感じたり、基本的人権とは何かを考えたり、どういう社会が未来を良くするか、とか、考えることを辞めたくなることも多いですが、詩はそんな自分をそっと助けて慰めてくれます。
0うーん何か言いたいことがぼんやりしてるな、本当に書きたかった事なのかなって感じ これらの文章を書いてそれで って感じと言うか それを踏まえて何を書くのかって話しだと思うけど。 いや、ゼッケンさんの作品には文句ばっかし言ってるけどそれなりに一定の評価はしてるんだけどな 今回はやはりもやもやする感じ 海軍 少将ぐらいだな あ、グリフィスですー
1風、だな。 アジでもないし内省でもない思想でもない風のようにただ言葉が吹き抜ける、そういう一文が通過点として必要なときがあるような気がする。
0あたらしい、いや、あたらちいち、ちへい、あたらちいちへいさん、こんにちは。もう舌は噛みません、ゼッケンです。 >声に出して読んでみたくなる作品 以前いただいたコメントもそうでしたが、私が褒めて欲しい言葉で褒めてくれる。名前は目がちかちかするけど、ちへいさんはテレパスなの? それとも、私がサトラレなの? どちらにしろ嬉しいです。
0>自由を語りたければ家畜を思わなければいけない きゃー、ひとことでまとまってる。湖湖さん、ありがとう、ゼッケンです。メメントモリ(死を想え)とカルペディエム(今を生きろ)のような、諸行無常と一期一会のような、うん、どんどん遠ざかってる。湖湖さんの言ってくれたことがすべてです。 >考えることを辞めたくなることも多いですが、詩はそんな自分をそっと助けて慰めてくれます。 詩は読むものではなく書くもの。いや、これは違う。読むことは書くこと。こうか? 考えると詩になる。私のはなってないけど。詩を想え。
1>グリフィスですー そしてゼッケンの脳内に溢れ出すブンゴクの青い春 逃げてー。封印されちゃう! かと思ったけど、いまはいかいかさんが入ってるか。しかも自分から。気が向いたら出てくるのかな。あらためまして吸収さん、こんにちは。ゼッケンです。 >ゼッケンさんの作品には文句ばっかし言ってる またまたぁ、私の作品「には」じゃなくて、ほぼみんなの作品に文句ばかし言ってたでしょ。なんつて。でも、その文句は全体の中での作品の位置づけに関するものであって、なんていうか、グリグリのプロデューサー気質はその頃からでしたね。 >今回はやはりもやもやする感じ 今回も、では? 「本当に書きたかった事」を書けた試しがないし、「本当に書きたかった事」があったのかどうかが怪しい。 >海軍 少将 階級のインフレが激しい中、少将とは。。。しかも、作品というより、ゼッケンの立ち位置自体がまさにその辺りじゃん。癖つよめのちょい役として。
0>風、だな。 。。。風、すね。いや、待て、分かんない。ゼッケンです。takoyoさん、こんにちは。違う、「風」が「ただ言葉が吹き抜ける」ような文章なのは分かるんですけど、「そういう一文が通過点として必要なときがある」というのが、私の作品が「風」なのか、私の作品に「風」が必要なのか、ということなんですけど、後者なんだろうな。風通しの良い文章だと鯖詰缶太郎さんの作品なんかが思い浮かびます。そういうのに比べると、私のはいかにも風通しが悪い文章です。
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