擦れ違う白波は口笛を吹いて嘘を吐き捨てる、
線描を辿る事もない将来から私を見上げ私を、
掬えないのです。私の拙さを描いている心は、
簡素な事と確認している。彼の少女の思惟は、
恥で私を満たしている|
自然の理を回遊している、虚ろな私の性格を、
関心する私は、命の尽きる時まで魂を晒して、
泳いでいる。私は、魚に似ている生活を送る、
簡素な時の中を、暗涙する私の残念を思うと|
雲の峰を眺めている少女は過去を生きている、
昨日を滲ませる白波を掬っては戻らないから、
虚妄な時の中を独りで生きている私の哀願を、
感取する空は喜んでいる悲しんでいると諭し|
私の移ろう魂を照らして風の谺を眺めている、
透明な空を切る時の中を雲の様に何れ散ずる、
瞬きを探している、徴候の中で静けさを私は、
思惟の水面に観ている、質朴な己の姿を好み|
少女は麗しさを懐かしむ。皆、蔭は揺らいで、
零れ落ちるから、意思を向ける生を私は育む、
互換以外は存しないから、分別が今の私には、
大切なのだと承知する、野茨の麗しさを求む|
作品データ
コメント数 : 2
P V 数 : 768.4
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作成日時 2023-07-17
コメント日時 2023-07-19
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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2024/11/23 17時12分20秒現在
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こんにちは。 「慟哭」というタイトルのとおり、胸に秘めた切なさや哀しさを感じる詩ですね。 5つの連で構成されていますが、1連目が一番印象的でした。特に、 「線描を辿る事もない将来から私を見上げ私を、 掬えないのです。」というところが巧みな表現だと感じました。 その後は、魚、雲、空、風といったメタファーを通して心情を表していますが、末尾の「野茨の麗しさを求む」は、簡素ながら締めとしてふさわしいと思いました。 全体的に表現がよく練られている作品です。
0ふふふ。うれしいね。ありがとさん。(✷‿✷)
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