遠い噴火
白い雨は鹿の睫毛に降る
嫌いだ
きらきらと抱く
カマキリの胴を離す
群青と唱和する夕焼け
言い訳のような横顔
バカだね
翠玉の早朝を償うよ
つなぐ
滅亡はないよ
ちゃんと残るから
内的戦争はもうやめよう
神風船の浮かぶ空はきれいだから
凍えそうな風邪はまだ続くけど
自信が割れることもあるけど
大丈夫
大山椒魚の涙はここにあるから
乙姫様が笑ってる
手をふる
流れるままに
時の神様の歌に合わせて
サイリウムはなくても
心に声を重ねて
好きだよ
遠回りに思えても
すぐには起こらなくても
天使の輪を指でなぞるくらいに
内蔵に焼きついた焦げを落として
蛹の背が開く
色づいていく世界は
作品データ
コメント数 : 3
P V 数 : 1105.5
お気に入り数: 0
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ポイント数 : 1
作成日時 2022-01-20
コメント日時 2022-01-25
#現代詩
#ビーレビ杯不参加
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 1 | 1 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 1 | 1 |
閲覧指数:1105.5
2024/11/23 18時39分45秒現在
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噴火があり、雨が睫毛に降るという冒頭のイメージがいいですね。神風とありますが日本では複雑な感情を呼ぶ言葉でもあるかと。その船が浮かぶ空はきれいと詠う詩文が気になりました。
0湯煙さん、ありがとうございます。 神風船のところですが、自分のなかでは、紙風船のイメージから神/風船という感じで書いていて、神風/船という意識はなかったのですが、そうですね、そう言われればそうともとれますね。 自分ではなかなか気づけなかったと思うので、指摘していただきありがとうございます。 僕は戦争を賛美する気もないですし、自己犠牲も推奨はしないです。 そこは魂の美しさを書いたところなんですよ。 だから意図せず、特攻隊の方たちの魂の美しさと響きあったのかな、と勝手に思ったりもします。 だからといって、特攻をさせることを肯定するわけではないですよ。 大事なことなので、何度も言いますけど。 自己犠牲はダメですよ。 誰かの犠牲の上の幸せは偽物だと思います。 自己犠牲は誰も本当の意味で幸せにしないと思います。 自分を大切にして人も大切にしてこそだと思います。 評をありがとうございます。 気づけていなかったことに気づかせていただきました。
2室町礼さん、返信遅くなりました。すみません。 コメントをありがとうございます。 冒頭のところをとくに褒めていただきありがとうございます。 今後の詩作の参考になります。 神風船のところは、自作で「神風船の空」というものがあって、そのイメージをそのまま使ったので、唐突な印象を与えたのかもしれませんね。 特攻隊の方たちを見下すという気はありませんよ。 自己犠牲がダメというのは、自分が自己犠牲をしてみて、自分自身も人も幸せにはならなかったから、自己犠牲はダメだなと感じているということです。 ただ自己犠牲をせざるをえなかったですし、経験してみたからこそ自己犠牲は誰も幸せにはしないとわかります。 特攻隊の方の遺書を読んだこともありますので、特攻隊の方々が聡明で勇気のある方たちなのはわかります。 だから、そうせざるをえなかったことは、悲しいことだと思いますが、愚かだからそうしたとは思っていません。 そのときにできる最善を選んだのだと思っています。 ただ、同じ命を使うでも好きなことに命を使えたらよかったのにと思ってもしまいます。 もちろん、それは今だから言えることかもしれませんね。 神風船のところはそのままでいいと思います。 室町礼さんにもそのままでいいと仰っていただいわけですし。 変に書きかえるのも違うように思うので。
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