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君は主人公じゃなかった
いつまで経っても始まりの村から進まない君の冒険。だって詩人になろうとしている君には剣も盾も必要なくて、筆と紙さえあればそれで良いのだ。君は誰も救えぬまま、この世界を悲観して今日も自室で書き物している。私はそんな君の事なんてもう忘れて、サーカスの見世物小屋みたいな奴ら、イカれたメンバー、愛すべきバカ達に囲まれて生きていくことにした。モヒカンにリボンは付けるし、肩パッドに生け花する。入れ墨はしないけど、アップリケを縫い付ける。なんか分かんないけどずっと楽しくて、知らないうちに過労死してしまうようなパーティーをずっとしている。君が葛藤しながら退屈な思想の海に潜り込んでいる間に、陸海空なんて行ったり来たりしていた。魔王が我が心にあると考えている頃に、私は現の魔王と君の代わりに行かされた勇者なんかと毎日が晩餐会。君が寝ている頃、私は寝ても起きても騒がしい世界に生きている。そよ風とか、優しさがどうとかもう全部忘れた。君よりも先に、言葉の概念になった。名前の付くもの全てになった。これから名前が付くものにも既になっている。私達がこの星に迫る隕石を、愉快な仲間達と打ち返してさよならホームランだって言いながら輪廻転生を一周する遊びをしている頃、君の部屋のカーテンからそっと日射しが入り込む。
君は主人公じゃなかった ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1365.3
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2021-06-24
コメント日時 2021-06-25
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
この詩を読んでの感想です。 さびしからずや道を説く君、という感じがいたしました。あの短歌はとても妖艶だと思います。
0ロールプレイングゲームを強く意識した詩なのかもしれません。現実とゲームの区別が付かなくなったアニメと言う訳でもないのかもしれません。舞台はアメリカであろうか。アメリカをモデルにした、ヴァーチャルワールド。魔王や勇者との晩餐会は愉快だったのかもしれません。
0お前の歩く道は寂しくないぞ!って意味でしょうか。すみません、その短歌の出所は分からないですが、この作品も妖艶な1面があったならと思います。
0勝手に期待してちょっと失望したんです。私はお前みたいにはならんぞって思わせてくれた事を書きました。キッカケになった人の事はもう知りません。現実の私も大差ないですが、意気込みとしてはお前はそうやってろ事です。
0書いてきたタイプの作品でありますし、大賞作品「花火」の事も片隅では意識していたので、個性的ではないだろうなと思います。書き上げ事態はサッと終わらせましたが、仕事中など頭の中で考えている時間は長かったのでそれが推敲ならばそうです。私も読解は苦手です。なぞなぞとかしたくないです。
0過労死しちゃうようなパーティーをずっとしている人は、魔王がなんて書かないんですよね。つまりすべてが空想的、、いや、好きな言葉をどこからか持ってきて並べてるだけで魅力的な空想にさえなっていないと思います。サーカスとか、イカれたメンバーとか。散文って改行詩と違って、自然体に近い手法だとしたら、作者の地が出やすくて、経験値とどこまでリアリティある嘘が付けるのかが試されるのだと思います。
0散文って散らかった文だから好きに並べれば良いと思ってましたー。 リアリティのある嘘ってなんですかね? 都市伝説とか陰謀論とかじゃなくて言って事がさっぱりなんですけど 「分かりました。」ってこの場とかで言うことですか? そういうのを書くとしたらちょっと窮屈な感じしますね。 詩に詳しい方が言うのでしょうから、そうなんでしょうね。
0視野が狭くて多分ですが この場合は良いのかなと思います。 生活面の視野については終わりないですが努めている最中です。 他人を自分のイメージで決め付けて失望する作品でもあると思うので 広く持たなくて良いのかなと取り敢えず思いました。 しっかりとイメージして出来るかは分かりませんが、そうなんですね。花火は花火って言うだけあって、飛躍感があるんですね。 言葉が跳ねるんですね。 そして、光…ふむ。
0再レスしない主義なんですけど、言うとですね、作者さんの返しコメント素晴らしいです。要は私の場合は作者さん宛というより、作品へのコメントに近いです。読んだ書評をAmazonレビュー欄に書いてる感覚です。なので、作者が読者に謙るレスの必要性ないし、作者さんの自由度ある返レスは好ましく。いうまでもありませんが、私は一読者です。詩も文学もよくわかんないですー。
0とりあえずこんなんでも楽しいには楽しいです。 でも、私なりの花火を打ち上げるには 言の繋がりを無くし、意見を持たないって事ですかね? 余裕というか隙間というか。 花火はやってみたいです。 やっぱり綺麗ですし。
0言葉と言葉、文章と文章が本当にスムーズに織り合わされていて、読んでいて非常に心地よいリズムを感じさせますね。あまりにスムーズに、しかも意味が上滑りしながら言葉が流れていくので、割と濃いめの味とイメージを持った言葉が、それもかなりの密度で使われているにもかかわらず、次々と読むスピードすら超えた速度で希釈されていって、読み終わった後には透明な水のようになって何の後味も意味もイメージの残像や感情の余韻すらも残さないように感じられるのがとても不思議だと思いました。この読後感は、かといって朝目覚めた時に見ていた夢の余韻が残っている時のあの感覚とはちょっと違っていて、夢を見なかった(と自分では思っている)時の朝の目覚めに似ています。あるいは、朝起きかけてラジオをかけて、また二度寝している間にかすかに聞こえてくる音楽とか会話とか、全部耳では聞こえているんだけども、二度寝から目覚めた時には何も覚えていないときのような。 そういう意味でいうと「君よりも先に、言葉の概念になった」から始まる幾つかの観念的なフレーズすらも流されて他の言葉たちと一緒に希釈されて、余韻を残さないようになってしまっているように感じられてしまうのがすごく勿体無いようには感じたりします。というのはこの一連の言葉って、この読後感とすごくマッチするように思うからです。 でも、文体としてはすごい好みです。意味を押し流してしまっているところも含めて。
0難しいこと考えないで純粋に思ったことを失礼します 空元気な「私」と、「私」が卑下している「君」。でも最後は「君」の所にもそっと日差しを当ててやる「作者」。全部きっとおんなじ人。だって作者も詩をかく人なんだから。痛々しさと、弱い自分を見守る心の温かい眼差しを感じました。散文詩というのもいいなぁ
0ありがとうございます。 書き上げは止めずに1発でやれたので内容はともかく滑らかさは出たかなと考えてましたが、そこは悪くなかったみたいですね。 難しいですねぇ 余韻を残すような文章って スッキリ水洗トイレみたいになっちゃいましたー! トイレはあれですが文体では香りとか残したいです。 ゆっくりと取り組んでいきます。
0なんとなく、「私」側の賑やかさの中に寂しさや病的な感じが同時に感じられる所が好きです。明るく楽しい言葉が並べられていて、前へ前へと進んでいるのにどこか虚しい感じがあるというか。 2000年代くらいのアニメ作品の画面のようなはっきりした明暗が感じられ、同時に一つ一つの単語が明滅するような、毒々しくも危うい感じを持っていて、読んでいて心地よい虚脱感を感じました。 作者さんの意図とは違うかもしれませんが、自分が勝手に読み取ったのはそんな感じです。好きな詩です。
0はじめまして、15歳さん。 見付けてくれてありがとう。 15歳さん、見てくれた。 ありがとう。
1お前と行きたかった冒険 だけど主人公じゃなかったのです 頭を叩けば悲しい音のする そこを見付けてくれて ありがとうございます
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