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生まれながらに盗みを知り
この賑やかで騒がしい世界の中にも 必ず人数分の寂しさが存在する そこに陥ったとき人は一人になり 持ちものをすべて失ったように感じて 暗い思いに襲われる 「自分のものはどこにあるのだ?」 そう、世界の喧噪の中に 一点の落ち窪んだ寂しさがあるようだ 人は時に各々この寂しさの穴に落ち そして聞くのだ 「盗みましたね?」という声を そして自分が何かを盗んだことがあるように思う 暗く遠い記憶を溯る 嗚呼、幼い日に初めて盗みをした なぜだったろう? どうして盗みを知っていたのか? 誰かに教わった記憶はない 初めて盗んだものが何だったのか思い出せない でも盗んだ覚えがある 欲しかった、それだけなのだろう 忘れてゆく、忘れてゆく、埋もれてゆく (すぐに笑顔を取り戻して) 盗人に生まれついた人の群れ この世界よ 人は盗みをやめられない 金や地位や栄誉や愛を盗み合う 人の心を慰撫すれば 何かしら盗み取ることもできよう ほら笑っている人がいる あの人は今いったい何を盗んだのだろう?
生まれながらに盗みを知り ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1034.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 4
作成日時 2021-05-03
コメント日時 2021-05-03
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 2 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 4 | 2 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0.5 | 0.5 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0.5 | 0.5 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 2 | 2 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文