生ぬるい待合室で順番待ち
やけに沈むソファに鉛の躯を投げだして
イヤフォンからは流行り歌
愛は永遠だとか云うの、やめてくれる
靴先が濡れていた
愛なんて
これ迄の人生で無かったもん
お母さんが手にした包丁で耳を切った
お父さんが馬乗りになって首を締めた
いちばん古いとこらへんの
仲良くなった詐欺師から
人を信じることの大切さについて
くどくどと説教をされた
愛は自分を信じることから始まるよだなんて、やめてくれる
でも遊び飽きたら捨てられて、結局騙されてた
いちばん綺麗だったとこらへんの
そしていま
精神科医が自閉症のことを説明しているとき
頭の内側はスペクタクルな浪漫について
想いがくるくると勝手に巡っていた
いちばん弱いとこらへんの
もしかしたら 少しだけ
ほんとうがあったのかな
あの優しかった詐欺師にも
目の前の眠そうな先生にも
勿論わたしにも
第四幕でスペクタクルな浪漫は
ちゃんと 愛に変わってた
靴先が濡れている
もしかしたら ♾
ひとの想いの世界にだけ
あるかもしれなかった
詐欺師の名前を思い出せそう
その詐欺師と先生の笑った顔 似てる
靴先はまだ濡れてるけど
もう流行歌をスキップしない
わたしは永遠について語ることができるのだから
作品データ
コメント数 : 6
P V 数 : 1735.5
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 3
作成日時 2021-03-12
コメント日時 2021-04-02
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 1 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 0 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 3 | 1 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 0.5 | 0.5 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0.5 | 0.5 |
エンタメ | 0.5 | 0.5 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 1.5 | 1.5 |
閲覧指数:1735.5
2024/11/23 18時58分21秒現在
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悲しい詩と「精神科医」というフレーズがきたら「無理に頑張るなよお医者さんやケースワーカーをたよるんだよ幻聴には無言で」といいたいです。
0フィクションであれノンフィクションであれ、あまり作品と関係ないかな……。 ただ自分が書くものの中に、少しの救いであったり希望であったり、そんな類いのものが含まれているといいなと思ってます。 小林素顔さん、コメントありがとうございます。
0悲しい詩ですかね?笑 そうですね!と福まるさんに相槌を打ちたいですが、ほんとうに頼るべきは自分なのかもしれません。 私の場合、詩を一篇書くほうが幾分か救われます。 コメントありがとうございます。
0書きなれている感じを受けると色んな方から言われ、実際に小説なども書いて長いので、慣れてはいるのでしょうが、自分ではあまりよく分からない感覚です。 明記しなかった理由は、久しぶりに浮上してこっぱ恥ずかしいのと、匿名で書くことに抵抗がないからです。 寧ろ匿名で詩が読めたら、忖度も、作者の人柄を筆頭に情報などを省いた状態で、まっさらな気持ちで詩と向かいあえたら素敵だなと思っているからです。 反対にお聞きしたいのですが、匿名で詩をだすと何か不都合があるのでしょうか??? (あ、これは喧嘩を売っているのでは決してありません。素朴な疑問なのです) yamabitoさん、コメントありがとうございます。
0この自分語りが事実だったら前半はハードだなと思った。 でも前に向かっている感じが見られるので、ただの不幸で終わりとは違って好印象です。
0自分語りが事実だと感じた貴音さんは純粋だなとふと思いました。 書いた瞬間から小説であれ詩であれ、それは事実ではなくなるのだろうと私は思っています。反対も然り。 コメントありがとうございます。
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