別枠表示
稲妻と欠陥の捜索願い
視界の端 窓の端 ほとばしる閃光 音はない 夏の夜は不気味なもので 昼に声高々 とした蝉の声 陽光 消えうせれば存在を 隠した 23時40分 無音 無感情 気も向かないほど遠くの遠くで 行ったとこもないマンションの後ろの夜天 中世絵画のような雲が聳え立つ 晴天の霹靂 ではない 現実の気象 たびたび 刹那 窓から差し込む天変は 鬱陶しい さして仲も良くない同級生が 懐中電灯の点滅で遊んでいるのを横目で 蔑視を向ける くらいの意識しか生まず カーテンを閉じて 布団に横たわり 死角をむいて目を閉じた タイミング 救急車のサイレンが軒先をかけていった が どうでもいい 知らない家で 知らない誰かが ひとり 孤独を嘆き 首を吊り 軋む音だけが響く ような事象が どうせどっかで起きている 寝れない脳に 浮かんだ情景 感情は 微動だに しない 最近 ずっと この前も たしか金曜20時32分 ゴミを捨てに外へ出やれば アパートの廊下 奥 蜘蛛の強かな巣に 蝉が絡まり もがき あがき 悲鳴のような 声/音/_ をあげていた 求愛の発声 騒音と化し 虫にくれてやる慈悲もなく 戸を 閉めた 部屋まで響いては いた が 風呂からあがった頃 静寂 生きてようが 死んでようが どうでもいい それでもきっと たまに思い出す けどいずれ忘れる だから 太陽の光と生き物の音だけ 日付の変更通知 死人のように寝転がり スマホが照らす顔 どうせ腐ってる 堕落者の私 ただ ただ 漫画を読み 耽る 日曜更新の作品 もう見れたのか と思えば 当たり前に1週間が経っていた月曜4時25分 小鳥の鳴き声と羽ばたく音 あいつらの一生が輝いて見える のは 命の炎色反応 または 自分との乖離? 私はたぶん 人のいない僻地のランタン 役にただず役立たず 中の蝋燭を溶かすだけ 小蝿だってまとわりついてくる まだ死んでいないのに 振り払っても 振り払っても 徹夜を超えての火曜 なんとなしに夜寝れて なんとなしに朝起きれ なんとなしにまともな生活をして水曜22時10分 難易度の高かった 普通 をやっとおくれた そして布団について寝る前が 冒頭の稲光 アイマスクをして 時計も気にさず 思考の先で回想を迷走 精神の間の 無限大 に耐えかねて トイレを口実に 逃げ コップに水を注いで 一口 だけ 含み 食道へ通し ウォーターサーバーで作られた冷たさが 身体中に行き渡っていくのを感じ ベッドの前まで行って 立ち止まった 視界の裏で 寝ている自分の頭上を形取って 傍観 もしも 時間の軸が交わることさえあれば いつかの夜 ふと目が覚め 枕元に立っている 私 を 見るこ とが できる か もしれない 木曜6時10分 この詩を書きながら思いついた 誰に対するものでもない ものでもよかった 無意味な 無味無臭の言い訳 そういえば あの時 気づいた 気づいた 祖母が眼前で長い死を遂げた時から3週間 私の で な にか が 欠けていたこと を *捜索希望 名称不特定
ログインしてコメントを書く
稲妻と欠陥の捜索願い ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 482.3
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2024-11-18
コメント日時 2024-11-23
項目 | 全期間(2024/11/24現在) |
---|---|
叙情性 | 0 |
前衛性 | 0 |
可読性 | 0 |
エンタメ | 0 |
技巧 | 0 |
音韻 | 0 |
構成 | 0 |
総合ポイント | 0 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
ところどころに時間の記載があることで、作品内での時間の流れを感じる。 悲鳴のような 声/音/_ をあげていた という、文章があるが、これを声/音ではなく、空白を作ることで、悲鳴のような、そこにある声そのものを文字で形作ろうとしている実験的な要素があるのがこの詩の面白いところである。(作品を通して、作者自身が実験の試行をしているようだ) そして、最後に祖母が亡くなったことで生まれた喪失感がこの詩に漂う不穏さに結びつく。タイトルに帰着するところがよい。リズム感と、語彙の選び方が独特で、噛めば噛むほど味が出る詩である。
1インターネット怪文書とにた読み心地だがこの文章からは読まれたいという欲望がありむしろ理解されたいというものがあるように思った。例えば筆者は夏の夜の遠雷の美しさに感動をし、そして尊敬をしている。そんなふうに感じました。最後のラッシュが淡々と迫力あって読んでるうちになぜか不思議と気分がよくなりました。。
1意表を突いたようなタイトルで興味をひかれまたあたまをひねるのですが、読んでいけば文章は読ませるものがある。残念なのは無理やり間を開けたような文体ですね。つなぎもしっかり書かれてあるので、わたしは逆に流して読まされた方があたまには入ってきますね。この暗い不穏さの中に間を開けてどんな意味があるのだろうか。とあたまをひねりました。
1実は、体質もあって吃音症ににた喋り方をすることがありまして、このときがちょうどそれがひどく、自身の状態の可視化や意図して読みにくさを狙ってます 他にもありますが余白ということで、 ポエトリーリーディングのように楽しんでいただければとおもいます
0祖母の死によって作者に生じた感覚のズレみたいなモノを表現しているのではないかと思ったな 欠けているものの描写と言うか つまり満ちている自分ではなし得なかった体験、詩的な感覚 > スマホが照らす顔 どうせ腐ってる 像は結ばれてないのではと思う 筆者は詩的な言語を用いる事で逆に(そこ)で実世界を形成して 欠落している現実の埋め合わせをしたかったのではないだろうか 時間の表示は表層的な像を網膜に留める それは欠落した意識の中で地図というよりも 羅針盤の様な意味合いがあるのではないかと考える 時折正常に機能する作者の意識が途切れ途切れに書いた作品なのかなと思いました。
0(実験的なものを試みるならもっと実験的な方向にふりきってもいいのではないかなー)と無責任に思ったりしましたよー それが既出でどんなに使い古された実験的”風”なものであってもねー
0