西へ向かう私の歩みは
急に減速し、地に足跡をつけるのを一旦やめた
静謐に一本の線がどこからともなく入り込んできたようだ
道を塞いだ張本人は
周囲に谺する鐘の音を、その手を
優しく目の前にさしだした
「ショートフィルム」
その小さな幕開けだと悟り、呟いた
誰にも聞こえない声で、誰もいない場所で。
赤の発光が激しくなってきた気がする
翳りをみせているエノコログサがざわめき始めた。
私はどうやら満ち欠けをする月の役に任命されたらしい
顔右半分が照らされる、半月
見えた
「久音」 行先は久音らしい。
十五夜
軋む錆びた車両は谺をかき消す
エノコログサの人々の中に、一点
嬉しそうにこちらを指さす向日葵が確かに
いた。
もう新月
私たちは後ろへ下がっていったみたいだ。
手が上がる
再び歩みだす
紺の田園に身を埋め、私も舂いていることに気がついた
~踏切~
作品データ
コメント数 : 5
P V 数 : 411.0
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作成日時 2024-03-01
コメント日時 2024-03-02
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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閲覧指数:411.0
2024/11/23 18時27分54秒現在
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描かれているモチーフと、やわらかい全体のトーンに良さを感じました
1情緒がある。
1投稿されるごとに作品に独特な感性が加わってきていて面白いなと思います。「nostalgia」という作品に関しては、私、遮断機、電車(?)、草花、月、などで物語が構成されていて、懐かしさというのは読んでいて伝わってくるので、それぞれの要素が持つ特色というのは表現されているのだと思いますが、時間や季節とか、たぶん夏の夜かなぐらいの曖昧な感じにしか分からなかったので、それはnostalgiaという曖昧さの表現とも言えますが、作者の方のイメージが僕には上手く見えてこなかったです。クリアーにされるところと曖昧に残しておくところを共存させながら、曖昧にしきれなかった部分は逆にもう少し鮮明にされると、読み手から作品が見えやすくなって、作者の方の伝えたいことをすっきりと知れるのかもしれないと思いました。
1読み手に〝足らず〟の言葉で想像を任せるものではなく、とてもイメージも切り口も素敵なので、この詩には読み手を惹き込ませる事ができる力はあると思いました。ただ、一つの詩としての完成度、心地よい流れになるような組み立てが必要だと感じます。一連ごと違うnostalgiaだとしても、連ごとに書かれているイメージをもっと深く覗いて言葉を選び取っていくといいかなと。
1皆さんコメントありがとうございます! 返信は今月の下旬ごろにまとめて返信させていただきたいと思います! たくさんのコメント、アドバイスお待ちしております! 既に頂いているコメントもしっかり読ませていただきました!
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