右に左に揺れる洗濯機が嬉しそうで
何が嬉しいの?と聞いたら
右に左に洗濯物が
逃げ惑うのが綺麗なの
と答えた
水の音は気にならない?
少し気になる
踊っているのかもしれないよ
だったら私も踊る
右に左に揺れながら
そうして辺りは静けさの森となり
水の跳ねる音と
モオタアの音だけ
ぐーぐーぱっぱと揺れながら
切り過ぎた髪を思い出す
またぐーぐーぱっぱ
ぐーぐーぱっぱと
取り残されて船を追い
いつの間にかいなくなってた
私
探しに行ったのかもしれない
長く味の残るガムとか
それとも
何かその手に掴めるものとか
ぱしゃっぱうんぽろ
うんぽろぱしゃっぱ
尽きない静けさの
森が沈んで渦巻いて
降りて来た梯子の先、手を伸ばしたら
あなたはもっと藻掻いていいと
言われた
作品データ
コメント数 : 8
P V 数 : 736.4
お気に入り数: 4
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2024-01-08
コメント日時 2024-01-11
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
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閲覧指数:736.4
2024/11/23 19時06分22秒現在
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家事をする女性が見えてきました。 洗濯機とおしゃべりが擬音で表現されていて可愛らしいですが、ファンシーになりすぎてないのが良いと思いました。 最後の連でピシッと詩が締まった感じがします。
0ライト(軽みの方の意)に記述されており、とても読み易い処が美点でございましょう。 >ぱしゃっぱうんぽろ >うんぽろぱしゃっぱ のオノマトペが、童心を思わせ、白眉であると。 突き抜けていらっしゃいますね。
0お洗濯をしている、女性の姿を表現されているのだと思いますが、 ぱしゃっぱうんぽろ うんぽろぱしゃっぱ など、擬音で表現されているのが、とても面白くて素敵だなと思いました。 あと、洗濯ものを、右に左に揺れながら、と表現されているのもいいですね。 素晴らしい詩をありがとうございます。
0多くは描かれない詩。洗濯をしている人の詩なのだろうか? 否、最終連にこの詩のねらいが隠されているとみる。 洗濯機との会話、「洗濯機が嬉しそう」だと思うところから、自分も同じように踊り出す。 最終連では辺りの森が渦を巻く。自然の洗濯機に入れられている、自分こそが洗濯物になっていく詩だ。 洗濯物は「逃げ惑うのが綺麗」だという言葉から、「私」に、何かから逃げてもいいのではという振り切りがみられる。ただ、それは洗濯機という檻の中で逃げ惑うという形ではなく、「私」は森、自然という開かれた洗濯機の中で踊っていくことになる。 辺りが海になっていき、船に取り残される渦の中、少し残酷な終わり方をする。天から、もっともがいていいと宣告されながら、梯子を降ろされるという2つの選択を迫られるのだ。 人にとって何が救いになるのか、切なく、考えさせられる詩である。
0ありがとうございます。ちっちゃい頃、洗濯機見るの好きだったんです。渦がぐるぐる回るの。それでよくお洗濯お手伝いしてたんです。渦が見たいがためだけに。今うちにある洗濯機は蓋が閉まる仕様なので渦が見れなくて寂しいです。
1ありがとうございます。オノマトペはまだぎこちないかな、もうちょっと上手に使えるようになりたいですね。加トちゃんぺ。
1ありがとうございます。よく女性をイメージされがちですが実は男性なんです。こにくらじいさんです。詩を書く時は特に意図した場合を除いてどちらかにイメージが偏らないように書いてます、と言いますか自然にそうなってしまうのです。癖です。
0深く読んでいただきありがとうございます。正直に言いましてどうしてこんな詩を書いたのか、細かくは思い出せなくて、ただ詩にしろ何にしろ絵画にしろ一度読まれてしまえばあとはどう読まれたかなんて重要ではなくなる気がしてるんです。何でもかんでもガラスケースに入れたがる人が多い中で、詩もまた我々と同じ時間の中に生きている。握手して挨拶が済んだなら静かにその手を離すのがいいのかもしれません。 読むって行為はだから強固に織り込まれた布地の綻びを見つけることのような気がします。切なさに乾杯。
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