ある日誰もいない部屋で一人
僕は何も見ることなく
一枚の肖像を描くだろう
世界は蝶のはばたきで回っている
僕は賢者のように
はばたく蝶を頭の中に飼っているのだが
彼はとても美しい青い蝶だ
しかしそんなことより
蝶は僕の頭の中で羽ばたいている
僕は一枚の肖像を描いたとあるが
それは彼がとても楽しそうに
宙を舞っていたからだ
今世界は真実俺のものだと思っている彼に
僕は愛されている
好きな花を知っているから
好む水場を造ってやるから
渡る海へと指を差し出せる
無事に飛んで行けるように
彼を愛している
肖像には未来の僕らが描かれている
つまりそれは
想像力という詰まらない一言で
片付いてしまうことかもしれないけれど
僕と蝶の未来は確かに世界の一部であるのだ
作品データ
コメント数 : 5
P V 数 : 658.5
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2023-07-02
コメント日時 2023-07-03
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:658.5
2024/11/23 18時52分25秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
※自作品にはポイントを入れられません。
こんにちは。 アサギマダラの画像を検索して見てみました。とても美しい蝶ですね。 未来への希望をこの蝶の美しさに託しているかのようです。 「世界は蝶のはばたきで回っている」 この一文を読んでまず、「バタフライエフェクト」という言葉を思い浮かべました。 「蝶は僕の頭の中で羽ばたいている」 心に秘めている夢や目標は蝶のはばたきの如く微かなものであっても、未来にいつか大きな影響を与える、この一文にはそんな想いが込められているように感じました。 肖像に描かれた未来、それがアサギマダラのひとはばたきそのものであり、それと同時に、世界を織り成す織り目のひとつのなのだと、そんなふうに受けとりました。 未来へと向かう蝶の姿を感じさせるような詩です。
0私も庭で見て綺麗な蝶だなぁと思い、検索しました。 この蝶、なぜか海を渡るのであります。翅に識別記号を書き込んで飛ばし、観察したりするとか。 最近わりと体調がいいので、詩も少し明るい感じになりました。 未来を描くことは、もっとシンプルに書けば、努力目標を立てるという意味かもしれません。 コメント有難うございます。
0現実の世界に行き場の無い感じが滲み出ていました。 ちょうど僕の関係はあくまでアンバランスで、こちらの作り出す世界からしか触れることができないような。 蝶にとって僕はどんななのかをききたいきもちと、それは野暮だよなという気持ちが生まれました。 作者は現実の社会の中でアンバランスに、しかしなんとか心を保とうとしているような印象を受けました。
0初めまして。コメント有難うございます。 「服を買いに行く服がない」状態の主人公ですね。 与えられていることを知らないか、 それが間違っていることをどうやって証明すればいいか、 分からないのです。 蝶は全てを愛してくれています。彼は僕自身だから。 多少精神面が崩れたところで世間的には問題ないのですが、 本人の幸福度が関わってくるので、気を遣うようにしています。
0おはようございます。 頭の中に蝶がいて羽ばたくと世界が変わる、それだけのお話です。 どんなトラップなのか、作者も伺ってみたいです。有難うございます。
0