ひんやりとした壁の内側に夏の灼熱を避け
その小麦色の肌に美しい豊かな髪をした少女、
ルビナ=ルビアは裸足で部屋に寝ころんでいた
えく、どー、てぃん、ちゃー、ぱーち…
えく、どー、てぃん、ちゃー、ぱーち…
少女は一生懸命に数を数えている
そっと覗き込んだなら
プラスティックの櫛の目を何度も気ままに数えていた
その午後の微風にくるまれた
無駄なようでたおやかな時間よ
私はなんて美しいものを見たのだろう
あのインドの少女ももう結婚しているだろう
インドでは夫がよくバイクの後ろに女座りの妻を載せていた
横顔の妻の首から風に透けたストールが揺らめいて
はためいていたその美しさよ
後ろに乗る妻のサンダルにペディキュアが光る
その女の子供が今は櫛の目を数えているかもしれない
あの暑い南国の日差しの木漏れ日の中で
頬のおくれ毛を風に巻かせて
私はあなたにこの世界の秘かな欠片の
そんな話をしてみたかったのだ
作品データ
コメント数 : 6
P V 数 : 936.1
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 3
作成日時 2023-02-04
コメント日時 2023-02-15
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 3 | 3 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 3 | 3 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 3 | 3 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 3 | 3 |
閲覧指数:936.1
2024/11/23 18時45分27秒現在
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まさに「暖かな光」ですね。こちらの胸までその光に照らされたようにじんわりと温もりはじめる、そういう風に思わせる力をもっている詩だと思います。
0ありがとうございます!詩の形を借りて、人に伝えたいお話をバトンできて幸せです。
1とても暖かくて、異国情緒あふれているのにどこか懐かしいと思わせるような作品だと感じました。 雰囲気がひだまりのようで好きです。
0ゆっくり過ごすことの価値は失われて気づくのかもしれません。現代は多忙ですね。ひだまりの無為は極楽ですね。
0>ひんやりとした壁の内側に夏の灼熱を避け ここに視覚情報以外のものが出てきていて不思議です。全体の雰囲気は好きでした。
0兎に角暑いのでね、実話なのです。ありがとう。
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