イルカが跳ねる姿を、昔は知っていた
爆発する火山の熱さを、私は知っていた
手を伸ばせば雲を掴んで、
富士山なんてひとっ飛びで越えて、
何だって知ることができた、信じていた
先日のこと、駅のホーム、下り電車に乗るには、
何番ホームに行けば良いか、女性に尋ねられ、
私は分からなかった
ごめんなさい分からないです、と答えて、
反対側のホームまで行ったあと、
彼女が乗ろうとしている電車が来ていた
走って伝えに行ったけれど、
彼女は電車に間に合わなかった
答えられなかった私に、彼女はお礼を言ってくれた
答えられなかった癖に、感謝されるのはもどかしかった
かつて何でも知っている、と信じていた
そんな自分が蘇り、
何にも知らない私はその日、
知らないままで生きてきたことを、また、思い出した
作品データ
コメント数 : 2
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作成日時 2022-10-25
コメント日時 2022-11-04
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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2024/11/23 18時49分11秒現在
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そういう体験、あるなぁとまず共感しました。別に助けられなかったからって迷惑をかけたというわけではなんですがなんだか申し訳なく、相手が特に気にしていない場合ほど返って面目ないなぁ、みたいな気持ちになってしまう……みたいな自分のことを色々思い出し、感情を揺さぶられました。 かつて、そして今、という対比の中でこういうなんでもない悔しさを丁寧に描き出す描写力を尊敬します。
0コメントありがとうございます。 本作は、正直に言うと今長いスランプでして、詩を書けない、書く気も起きないと言う感じの状況の中、それでも無理矢理書いたものになります。 ですので直近の実体験をそのまま書き出しました。 まず共感していただけて、肯定的に読んでくれている方がいるという事実が嬉しいです。 やはり人に読んでいただけて、褒めてもらえるのは良いですね。 精力的に書く活力になります。 ありがとうございました。
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