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すずらん


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※ コメントを訂正させて下さい。 上に入れた私のコメントの1聯目、 作品からの引用を示すために、行頭に半角で「 」をつけたのですが、 始めの半角記号は認識されなかったみたいで、半角スペースだけの表示になっているのに今気づきました。 すみません。 引用がわかりにくいので、下記の様に(行頭に全角の「> 」をつける)訂正をさせてください。 > どれもが形式ばったあやうさを湛え > 映るすべてがモノクロに見えた > 色を告げるための比喩はとうに擦りきれ とか、 > 西日が差す教室も > 窓の外の景色もすべてモノクロで > なにかに喩えてやりすごすのはとてもむずかしい (セパレータ)

2017-03-08

読む人と詩人を、つないでいるのに隔てている、 なんてこと詩に意識したことなかったなと思いながら読みました。 語り口なのかな…例えば、 教室で語られる文月悠光のセカイは詩人の言葉で皆をブッちぎりますって感じなのだけれど、 どれもが形式ばったあやうさを湛え 映るすべてがモノクロに見えた 色を告げるための比喩はとうに擦りきれ とか、 西日が差す教室も 窓の外の景色もすべてモノクロで なにかに喩えてやりすごすのはとてもむずかしい とか、 読む人の言葉と詩人の言葉が擦りあわせられて、まるで併せガラスから見る風景の様。 つないでいるのに隔てている、と感じたのは、この言葉の併せガラスにかも。 冒頭のシーンには、やはり惹き込まれました。 ここは、作者が潜ませているセカイの秘密の様な感性を暴くシーンで、それを目撃させられたことで、 読んでいる私は秘密をシェアし、 教室のごみ箱への「廃棄」に立ち会う、さながら感性の共犯(ッテ、ヘンカナ?)者 にでもなったみたいなゾクゾク感があるシーン。 そして、 併せガラスの風景を作中の話者といっしょに感じて、 あとはワヤワヤこの詩に取り込まれてゆく展開?と思ったら、そうではなくて、 自分の抱える感性の出自なのか、母胎性に想いを巡らし始める作者なのだけれど、 レイアウトも段下がりでプライベート的な内省に入っているので、分かりやすい作り。 ラストは、 校庭の子どもたちが顔のない人形になるんだけれど、 ここは、作者の感性が形成したセカイというより、 むしろ自分のとは異質な他の感性たちをもたらしている存在への認識なのかなと思いました。 セパレータ、separatorなんて、う~ん、さすがのタイトルですね。 色々なことを指しているようです。 弁当箱、ごみ箱、教室、校庭、といった目の前の空間を隔てるもの。 神様、感性、言葉、母胎からの誕生、といった隔てる力をもつもの。 それと、 詩篇全体にシークエンス感がやや強くでているので、 シナリオ・ライティングに興味が傾いておられるのかなという印象をもちました。 もしこの作品の主役が、話者ではなく、「神様」とかなら、 主役が語られるだけで登場しない、 という、わりと最新のシナリオ・タイプにも向かっておられるのかなと思いました。 カジュアルでバランスよく作られていて、 作者の作品イメージからは、ちょっと意外な(スミマセン)感じの親切さを感じました。 久しぶりに御作を読ませて頂けて、メッチャうれしかったです! (セパレータ)

2017-03-08